TBSにて2019年7月7日より放送される日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』。そのプレミアム試写会&制作発表が、6月30日(日)に都内にて行われた。制作発表には、出演者より大泉洋、松たか子、高橋光臣、眞栄田郷敦、笹本玲奈、西郷輝彦、大谷亮平、上川隆也が登壇。放送開始に向け、本作について語った。

原作となるのは、6月13日に発売された池井戸潤書下ろしの同名新作小説。大手自動車メーカー「トキワ自動車」のエリートサラリーマン・君嶋隼人(大泉)は、上司が主導する企業買収に異を唱えた結果、本社から府中工場の総務部長に飛ばされ、成績不振にあえぐ同社のラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務することに。出世の道を絶たれた君嶋と低迷するラグビー部が、再起をかけ戦う姿を描く。

20190630_nosidekaiken_10.jpg

このプレミアム試写会は、女性に親しんでほしいということから女性限定で募集が行われたが、約3,000人の応募があったという。出演者たちも一緒に第1話を見ていたそうで、舞台上も客席も、双方興奮冷めやらぬ中での制作発表となった。

大泉は「初めて観たのですが、撮影の苦労もありまして、我々も感動しながら観ました」と第1話を振り返った。しかし「ただ皆さん、私のタックルで笑いすぎなんじゃないかと。確かに面白かったかもしれません。でも、あんなに笑われるとは・・・」と首をかしげる。

大泉にとって、これが日曜劇場初出演。所属する演劇ユニット「TEAM NACS」の中で、唯一、同枠への出演経験がなかったこともあり「若干の焦りを感じていました。実際、出るためにお金も積んで・・・すみません、ひどい嘘をつきました!」と冗談を交えつつ、「熱い枠だと聞いていましたが、本当に熱くて、安心して台本を待ち、乗っかって演じられることが本当に幸せです。出ることができて光栄です」と語った。

20190630_nosidekaiken_06.jpg

君嶋の妻・真希役の松も、第1話を見て「おもしろかったです。(妻として)家の中から君嶋を見守っていくぞという気に改めてなりました」とにっこり。しかし、君嶋の大学時代を演じる大泉の姿を見て「ずっと笑っていた」そうで、「もともとスタッフが用意したカツラはもっとアフロみたいだったんですよ!さすがにこれは爆笑がが起こると思って監督に言って、あの形になっているんですけど・・・」とぼやく大泉に、「地毛かなって思うくらい、自然で・・・(笑)」と再び笑いが止まらなくなる松。

20190630_nosidekaiken_07.jpg

出演者たちの雰囲気は終始なごやかだが、ドラマの中では企業戦士、そしてラガーマンたちの熱い戦いが繰り広げられる。特に、ラグビーシーンはリアルを追求したいという監督のこだわりで、役者ではなく本職のラグビー選手が演じているという。「アストルズ」の主将・岸和田徹役を演じる高橋もラグビー経験者。撮影について、高橋は「雨降らしのシーンが大変でした。途中から、途中から本当の雨が振ってきてしまって、すごく寒くて。それが、大泉さんがずっとタックルを続ける感動的なシーンになったんですが。そういう部分でも、熱い思いが乗っていると思います」と明かす。

20190630_nosidekaiken_08.jpg

新入社員・七尾圭太役の眞栄田は、役のために15キロ増量したそうで「大泉さんをはじめ、皆さんとこの場に立てていることを、改めてありがたいなと感じております。七尾圭太という役を通して、精一杯かき回していきたいなと思います」と意気込んだ。

20190630_nosidekaiken_12.jpg

「アストルズ」のアナリストとして欠かせない存在・佐倉多英役を演じる笹本は、これまでミュージカルを中心に活動。出来上がったドラマを見て「今、こうやって映像の中に自分が出ているのを目にして、胸がいっぱいです。現場で緊張することもたくさんあるのですが、大泉さんに支えられ、楽しくがんばりたいと思います」と笑顔を見せた。

20190630_nosidekaiken_13.jpg

トキワ自動車社長・島本博役の西郷は「企業ドラマとしても、スポーツドラマとしても、熱く厳しく素晴らしい。出来上がりを見て、大変なドラマに出ちゃったなと初めて思いました(笑)。これからも老体に鞭打ってがんばりたいと思います」とコメント。

20190630_nosidekaiken_14.jpg

「アストロズ」の監督・柴門琢磨役として、第1話のラストに登場した大谷は「通して見ると、君嶋はいろんなところから追い込まれていて、大泉さんは本当に大変だなあと・・・。家族のシーンはほっとできるのかな?と思ったら、家でも大変だったので、大泉さんに癒やしの空間を一つでもあげたいと思いました」と言う。

20190630_nosidekaiken_05.jpg

第2話では妻から「息しないで」と辛辣な言葉をかけられるなど、家庭では尻に敷かれがちな君嶋だが、大泉は「家庭のシーンはホッとできるんですよ。台詞が少ないから(笑)。割とリアルなんじゃないかとも思いますし、台本上の言葉を松さんがどんな意味で言ってくるか。『真希語録』ができるんじゃないですかね?」と厳しさも含めてその関係を楽しんでいる様子。松も、「尻に敷こうと思って敷いているわけではなく・・・。夫の外での姿は分からない部分も多いですが、何か力になれたらいいなと思った上で台詞を言っています(笑)」と続いた。

20190630_nosidekaiken_09.jpg

そして、トキワ自動車の常務取締役営業本部長として、君嶋と対立する滝川桂一郎役の上川は「今後も、1話以上に君嶋の前に立ちはだかってやろうと思います」と宣言。一方で「注目は大泉洋さんの足の白さです(笑)。通目普段は洋ちゃんと呼んでいるんですが、洋ちゃんが身体を張っているシーンは、本当に胸に迫るものがありました」とその奮闘ぶりを讃えた。

20190630_nosidekaiken_04.jpg

撮影は大掛かりで、エキストラも多く募集しているという。大泉曰く「監督がエキストラの皆さんにも芝居を要求するんですよ。あなたたちの芝居で役者たちは違ってくるんだよ!と檄を飛ばすと、皆さん、はいっ!ってすごくいい返事をしていて(笑)」。なお大泉は、感謝の気持ちを込めて解散前にエキストラに対し「ご挨拶という名のトークショー」を行っているそうで、「エキストラに来ると、僕のトークショーが付いてきます。規模の大きな撮影にはだいたいいますから、ぜひ!」と参加を呼びかけていた。

20190630_nosidekaiken_03.jpg

最後に「池井戸先生の原作に始まり、すべてが熱いドラマです。私もそうですし、出演者全員が並々ならぬ努力の上で撮影をしているので、必ずその熱量が伝わるのではないかと。監督も、このドラマで日本国民を元気にしたい、ラグビーを盛り上げたいとおっしゃっていました。どうぞ、このドラマを見て元気に月曜日を迎えてほしいと思っております」と締めくくった大泉。会場を去る間際まで「日曜劇場は『ノーサイド・ゲーム』!『ノーサイド・ゲーム』をどうぞよろしくお願いいたします!!」とアピールし、集まったファンを盛り上げた。

20190630_nosidekaiken_02.jpg

日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』は、7月7日(日)よりTBS系で毎週日曜夜9:00より放送スタート。

(C)Plus Paravi