Paravi×テレビ東京グループ連続ドラマ「ドラマパラビ」第4弾として7月3日(水)深夜1:35からスタートする『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』。水に濡れるとタイムリープできるという特殊な能力を持つ主人公が、その能力を生かし"びしょ濡れ探偵"として毎話事件を解決へと導く物語。脚本は、ナンセンス・コメディーに定評のある元劇団「猫ニャー」主宰のブルー&スカイが手掛け、さらにテレビ東京版と動画配信サービス「Paravi(パラビ)」版の2種類のエンディングが存在するセパレートエンディングに挑戦。どちらか片方でも十分楽しめるが、両方を見ると2倍楽しめるという。令和という新たな時代の幕開けに、今まで見たことがない、全く新しい探偵ドラマが放送される。
主人公・水野羽衣を演じるのは、ドラマ初主演にしてテレビ東京のドラマ初出演となる大原櫻子。今回は、自身初となるドラマ主題歌も担当する彼女に、本作の見どころや演じるキャラクターについてなどを語ってもらった。
――ドラマ初主演ということで、本作への出演が決まった時の気持ちを教えてください。
初主演というのが本当にうれしいお話しだなと思いました。それに、脚本がブルー&スカイさんということで、台本を読んだ時点で間違いなく面白くなるなというのが分かったので、この脚本の作品に出演できるというのが大きな喜びでした。
――ドラマ初主演ということだけでなく、テレビ東京のドラマ初出演が、『天 天和通りの快男児』『さすらい温泉 遠藤憲一』『癒やされたい男』という個性的なラインナップが揃う「ドラマパラビ」枠ですね。
テレビ東京さんの深夜のドラマは面白いという話ししか聞いたことがないんですよ。内容がとにかく面白いので、録画して見ている人も多いみたいなんですよね。だから、「一番そういう枠がやりたかった!」とめちゃくちゃ思ったので、うれしさでしかなかったですね。
――今回の水野羽衣とはどんなキャラクターですか?
羽衣ちゃんは二面性を持っている女の子ですね。"羽衣"っていう名前の通りに普段はフワッとしている普通の女の子らしい女の子なんですけど、事件解決になった瞬間に急に凛として真っ直ぐ立つカッコイイ女性になるなと思っていて、二面性がすごく役の魅力だなと感じました。
――探偵として活躍するキャラクターなんですか?
探偵というよりも、困っている人を救いたいというのが根底にあるのかなと思っています。探偵だと仕事としてやっているみたいな感じですけど、羽衣ちゃんはそうじゃなくて、だからこそ一生懸命になれる女の子なんだろうなと思いますね。
――タイトルにあるように見どころの一つが"びしょ濡れ"だと思いますが、撮影はどのように行われていたのでしょうか?
びしょ濡れになるシーンは室内でも室外でもありました。羽衣ちゃんのお兄ちゃんにバケツいっぱいの水をバシャッと掛けられるシーンが多くて、自分でタイムリープした過去から戻る時は自分で水をかぶるんです。水を掛けられるのが外だったりすると、寒い中でいろんなスタッフさんがケアしてくださっていました。水をかぶった瞬間に意識が飛ぶという設定なので、走馬灯のように時空を移動するイメージでタイムリープするんですけど、濡れている状態なので、周りの人も驚くんですよ。例えば今インタビューしているという時に、未来からタイムリープしてパッと目覚めたら急に私が濡れているんです。だから、目の前の人とか周りの人とかが、「あの人はなんで濡れてるの?」という風になるんですよ(笑)。本当にびしょ濡れでシュールだと思います。
――そういう"びしょ濡れ"シーンの経験は今までありましたか?
無かったですね。雨のシーンで濡れるというのも無かったです。プールに突き落とされるというシーンだけが唯一の濡れたというシーンかな。
――"びしょ濡れ"になるシーンで難しかったことや苦労した点はありましたか?
びしょ濡れになる難しさはないですけど(笑)。とにかく痛みと戦っていました。人に水を掛けられた時にビンタされるような痛みが顔に走るんですよ。それにどれだけ耐えるかみたいな感じでした。軽く掛けてもらうんじゃなくて、バケツいっぱいの水を本当にバシャッと掛けられるので、結構痛かったですね(笑)。
――水野羽衣の役作りについて意識したことはありますか?
すごく細かく言うとたくさんあるんですけど、やっぱり犯人に対してもすごく寄り添ってくれる優しさってというのが羽衣ちゃんにはあるんですよね。そこは常に意識していました。なので、凜として事件解決になると、正義感をもって強い口調になったりもするんですけど、でもどこかににじみ出る優しさというのは芝居でも意識しましたね。あとは家族愛が羽衣ちゃんにはあるというのを常に心の中で持っていました。家族でいる時と、事件を解決している時の羽衣は全然違うんですよ。
――"びしょ濡れ"以外での本作の見どころは?
毎話出てくるゲストさんが本当に豪華でめちゃめちゃ芝居が面白いので、その点を楽しみにしてほしいなと思いますね。1話完結なので、見逃しても次の週も楽しめます。でも、全ての回が全部面白いから、全部見ないと損ですよ(笑)。
――テレビ東京版とパラビ版のセパレートエンディングについてはどんな面白みがありますか?
2度楽しめるというか、例えばドラマを普通にテレビ東京さんで見ていて、「あれ? そう言えばあの件って解決してなくない?」と思うけど、それが実はパラビ版で解決しているんですよね。ドラマの中で、「何もかも解決した!」というセリフが出てくるんですけど、実は片方しか見てない人には何もかも解決していないんですよ(笑)。だから、このセリフが出てきたら「両方を見てね。2度楽しめるよ」ということだと思ってください(笑)。
――セパレートエンディングの撮影は難しくありませんでしたか?
台本は分かれてなくて、セパレートエンディングを意識せずに撮影されていたので、大丈夫でした。私も一体どうなるんだろうかと思っていたんですけど、混乱もせずに撮影できました。
――ナンセンス・コメディーに定評のあるブルー&スカイさんの脚本についてどんなところに面白さを感じましたか?
もう大好きな世界観でしたね。受けを狙っているわけではないんですけど、どうでもいいんだけど、どうでもいいで流せられない笑いというのがブルー&スカイさんの脚本にあるんです。非常にくだらないんですけど、そのくだらなさがギュッと詰まっていることによって、もうお腹が痛くなるほど笑えるんですよ。だから、ブルー&スカイさんの脚本のせいで、撮影ではみんなが笑ってしまってNGを出していましたね(笑)。脚本が良かったからこそ、みんなが良い意味でつらい思いをするという感じでした(笑)。すごく楽しかったです。
――ラブホテルが舞台ということなんですが、ちょっと大人なドラマな展開もありますか?
それが全くないんです(笑)。ラブホテルに何か意味があるのかと思うんですけど、いい感じにラブホテルという設定を無視している感覚があって(笑)。面白いなと思いましたね。羽衣ちゃんにとっては、ラブホテルに住んでいることによって、ラブホテルに帰っていく姿を人に見られるのが恥ずかしいというコンプレックスになっていたりとか、すごく大きいんです。だけど、キーとしてはめちゃくちゃキーポイントなんですけど、エロティックな部分は全く取り上げてない感覚で、サラッとしています。
――5周年記念全国ツアー中の大原さんですが、そこで今回のドラマ主題歌が記念すべき10枚目のシングルとしてリリースされると発表されましたね。どんなイメージの主題歌ですか?
羽衣ちゃんの人柄というのをすごく反映させた歌詞に仕上がっています。温かくて優しくて、でも"びしょ濡れ"で事件を解決するという彼女にとってはすごくコンプレックスだから、そういう恥ずかしさとか。でも、その恥ずかしさと正義感や、人に優しくする心とか、人に優しくしたいなと思う心ってたぶんみんなが思っていることだなと思ったので、その要素を強くプッシュしました。
――ドラマ主題歌を担当するのも初ですね。今回の主題歌について手応えはありますか?
もうこれは放送されてみないと分からないというのが正直な気持ちですね。どのぐらいマッチしているのか、はたまたこんなドラマでこんな爽やかな感じに終わって大丈夫なのかなみたいな(笑)。そんな感じではありますけど、視聴者の方がどういう感想を持つのかとかはやっぱり大事になってくるので、放送されてからかなというのはあります。
――父・水野進吾役の大堀こういちさんと兄・水野淳之介役の矢本悠馬さんの印象は?
お兄ちゃん役の矢本悠馬くんとは2回目のドラマ共演で、相変わらず現場でもすごく空気を和ませてくれる存在でした。お父さん役の大堀さんとずっとイチャイチャ楽しく過ごしていて、その2人の隣で私はずっと微笑んでいました(笑)。2人とのシーンは多かったので、楽しかったですね。2人とも芝居が素晴らしくて、アドリブが始まると監督がカットをかけなくて、私がすごく困るというシーンがいくつかありました(笑)。なんならそのアドリブもカットしないで全部放送してほしいぐらい面白いんですよ(笑)。
――羽衣の大学の友人・ヤン役のヤオアイニンさんは台湾で活躍する若手女優だそうですね。
「ピピちゃん」というあだ名で呼んでいて、ピピちゃんは台湾に住んでいる方で、通訳の方が現場にいらっしゃったんですけど、日本語も上手なんです。それでいろいろコミュニケーションを取って、スマホの連絡先も聞いてオフの日とかでもスマホで会話していました。
――ヤンはストーリーにどのように絡んでくるんですか?
ヤンは羽衣ちゃんの親友なので事件解決のヒントをくれたり、私を守ってくれる時もあれば、私を邪魔したりするシーンとかもありますね。タイムリープした先によく彼女がいるんですよ。それで、いつも「羽衣~ どうしてそんなにびしょ濡れなんだー」とか「羽衣~ また濡れてるー」みたいな感じで話しかけてくれるんです。タイムリープした先で必ずいるから常に羽衣と一緒にいる相棒という感じですね。
――もしタイムリープする能力が手に入ったら何をしたいですか?
過去に自分が「あれやんなきゃ良かったなぁ・・・」と思うことってあるじゃないですか。でも、「今の自分があるのは失敗したことがあるからだから、過去の過ちは絶対タイムリープで直さないほうがいいよね」みたいなことを友達と話したことあるんです。だから、タイムリープするならやっぱり未来かな。まだ見たことのない世界や未来の自分を見て、「知っちゃった! 私だけが知ってる!」というのを秘めて生きていくほうが幸せかなと思います(笑)。
――ドラマの中で「水を差すようですが、彼は犯人ではありません! とんだ濡れ衣です!」が決め台詞ですが、「濡れ衣を着せられた」または「濡れ衣を着せてしまった」ことはありますか?
姉がいるんですけど、小さい頃から私がやらかしたと思われたら、お姉ちゃんのせいにしていました(笑)。お姉ちゃんが濡れ衣を着せられちゃうほうでした(笑)。そのあとでも、お姉ちゃんにあんまり謝らないので、あとでバレていましたね(笑)。バレたあとに結局は謝っていたんですけどね(笑)。
――最後に、この記事を読まれるみなさんへメッセージをお願いいたします。
本当に「面白い」というひと言では伝えきれないぐらい、本当に腹筋が割れるぐらい笑えるドラマになっています。毎話違う素晴らしいゲストさんも出演しますので楽しみにしていてほしいですし、私が"びしょ濡れ"になっている姿を見て、ぜひ勇気をもらってほしいなと思います(笑)。
◆番組情報
ドラマパラビ『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』
放送時期:2019年7月3日(水)スタート
放送時間:水曜深夜1時35分 ※BSテレ東では、2019年10月クールに放送予定
配信: 動画配信サービス「Paravi」にて配信
<テレビ東京版>1話放送終了後、1話~6話配信 7話放送終了後、7話〜12話配信
<Paravi版>各話放送終了後、毎週配信
主演:大原櫻子
出演:矢本悠馬、大堀こういち、ヤオアイニンほか
【公式サイト】https://www.tv-tokyo.co.jp/bishonure/
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