毎週金曜夜10:00からTBSで放送中の山下智久主演ドラマ『インハンド』。山下が演じる変人天才科学者・紐倉と助手・高家(濱田岳)、美人官僚・牧野(菜々緒)の凸凹トリオの軽妙なやり取りや科学が巻き起こすさまざまな事件をバッサリと爽快に解決していく姿が見どころの本作だが、視聴者のみならず共演者をも魅了する動物たちにも注目が集まっている。
特に視聴者の心を掴んでいるのが、研究所の愛らしいマスコット的存在である紐倉の愛犬を演じるサモンだ。犬種はサモエドで、落ち着いた佇まいとふわふわの白い毛に愛くるしい瞳、時にはいたずらをしちゃうお茶目さで視聴者や出演者をとりこにしている。番組SNSでサモンの写真や動画が公開されると、瞬く間に再生、拡散され「サモンかわいすぎる、癒しだ~」「もっとサモンが見たい!」というファンからのラブコールが集まるほどの人気っぷりだ。
今回、そんなサモンが所属しているZOO動物プロのコーディネーター・北村まゆみさんに、普段のサモンの様子や撮影現場での様子、山下と動物の交流などについて聞いた。実は芸歴8年だというベテランの名優犬の魅力に迫っていく。
――普段のサモンはどう過ごされているんですか?
ZOO動物プロは、店舗が6か所あるペットショップが母体でして、サモンが普段、ふれあいができるようにマスコットとして店頭にいます。ドラマが始まってから、会いにいらしてくださる方が増えました。「サモンに会いたい」と言ってくださる方はほとんど『インハンド』のファンの方ではないでしょうか。
――沢山のファンの方がいらっしゃってますが、サモンは人見知りはしないんでしょうか?
人見知りはしないですね。元々、子役もしていた子なので。
――これまでどんな作品に出演されていたんでしょうか?
デビューは、(2011年にtvkなどで放送された)『犬飼さんちの犬』というドラマと映画の作品で、その時の役名がサモンでした。すてきな名前だったので、そのまま名前にしました。あとは『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(テレビ東京)に出ました。携帯会社のCMのパロディで・・・お父さん役をサモンがやっています。お店に『勇者ヨシヒコ』ファンの方もいらっしゃいますね。あと最近ですと、Kis-My-Ft2さんのPVにも出演しました。あれは結構流れで撮っていたので、メンバーの皆さまの中に送り出して、好きなようにしていただきました(笑)。
――撮影の現場には慣れているんですね。今作の撮影で大変だったことはありますか?
「待て」をして待っている分にはいいんですが、紐倉さんに歩み寄っていくとか、高家さんの手を舐めるとかの演技は少し大変です。一番大変だったのは、4話でサモンが財布をくわえて走り去るシーンでした。これまで、タオルとかぬいぐるみをくわえて運ぶのはできていたのですが、「やっぱり財布くらい持っていかれないと追いかけないよね」という監督のご意向があったので、撮影で使う財布を預からせていただいて、2週間くらい練習をしました。
最初に「これをくわえて」と渡した時にサモンが「なんだこれは?」というリアクションをしていたので「ダメかも」と思っていたんですけど、頑張って練習をしてくれてできるようになったので達成感がありましたね。
――演技をしてもらうコツとかはあるんでしょうか?
コツというか、普段から落ち着いていろいろやればできる子だから、私が平常心でいようと意識しました(笑)。信頼している人が緊張していたり、慌ていたりするとすぐ伝わってしまうので。だから私は山下さんにドキドキしないようにしました(笑)。
撮影の前には「次はこうしなきゃいけない、ああしなきゃいけない」というのをちゃんと説明するようにします。そういうのをちゃんと聞いてくれるので。撮影が始まってしまうと、私たちは入れないし話せないので、いつも「サモン頑張れ!」ってお願いしています。
――撮影では山下さんとの交流もありますが、お二人の様子はいかがでしょうか?
幸いにもサモンはおやつに忠実な子なので(笑)、「山下さんからおやつが出てくるよ」というのを分かってもらうためにおやつを何度かあげてもらいました。あと、お芝居に関係ない時でも山下さんに交流していただきました。ジャニーズさんとはアイドル雑誌系のお仕事で本当に若いころからご一緒してきたので、そういう時の山下さんの撮影の様子を拝見していて、犬が好きなお方なんだなという印象がずっとありました。山下さんはクールで犬が安心するタイプだと思います。ですので、サモンと絡んでいただいても安心できる方だなと思います。
――サモンはもふもふの毛も魅力的ですが、きれいに保つ秘訣などはありますか?
白いので洗うことももちろん大事なんですけど、それよりもブラッシングですね。暑くなってきているのでちょうど抜け替わり、生え変わりの時期で、きれいに抜け替わるようにするためにもブラッシングが一番のポイントだと思います。ご自宅で飼ってらっしゃるワンちゃんも普段からブラッシングをすることできれいな毛が保てますし、コミュニケーションも取れますし、毎日欠かさずやった方がいいと思います。
動物って体の先端部分がすごく敏感にできているんです。だから手の先とかを触られると「いや!」ってなる子がいて、それに飼い主さんが躊躇をしてしまうんですけど、「いや!」となっても、「それがどうしたんですか?」というくらいのノーリアクションでやっていると、「別に触られても大丈夫なんだ」と分かってもらえるんです。そうやって犬が苦手なことを減らしていくのも大事だと思います。
――第3話で紐倉の肩に乗っていたオウムも話題ですが、あの子もZOO動物プロさん所属なんですよね?どんな子ですか?
そうです。ベニコンゴウインコのあかべぇです。あの子は結構人を見ますね。鳥って視覚でモノを判断できる能力があるので、好きな人、嫌いな人、苦手な人、大好きな人とかがはっきりしているんです。サモンは恵比寿店にいるんですけど、あかべぇは渋谷店にいて、お店の入り口すぐのところにいるんです。でも、お客さんが入ってくると「ばいばーい」とか言っちゃって(笑)。ご機嫌な時はいろいろしゃべります。「おはよう」とか「あかべぇ」とか、いろいろしゃべるので面白い鳥だと思います。
ただ、この現場ではすごい緊張しているみたいで、小声なんです。小さい声で「あかべぇ」って。「それじゃ聞こえないよ!」って言うんですけど・・・知能が高い動物で、周りの状況が判断できるので緊張するんですよね。3話の肩に乗るシーンは、山下さんに「普通にしていてください」ってお願いしました。その人が緊張していたりするとあかべぇのいたずら心が芽生えてしまうので(笑)。あかべぇも山下さんのクールなところに安心していて、すり寄ってなついていたのが印象的で、「あかべぇが甘えている・・・!」と驚きました。
――もしや山下さんは"動物たらし"なんでしょうか?
そうだと思います!すごく動物が安心するキャラクターでいらっしゃる方だと思います。落ち着いていてクールで、それでも愛情を持って接している感じが好かれるのではないかと思います。
1話の最初でサルが山下さんの腕を上るシーンがあるのですが、あれも山下さんのおかげですごく上手くいきました。顔を向き合ったり・・・ああいうリアクションも受ける人によってはサルの気持ちがいかなくてできないんです。なので、山下さんはすごいと思います。
――第8話では新たなヘビも出演するとお伺いしました。
今回はインパクトのある毒々しい色をしたヘビを連れてきました。菜々緒さんはヘビがお好きなので、楽しんでいただきたいです。8話はそこも見どころです。
金曜ドラマ『インハンド』毎週金曜夜10:00より放送。
(C)TBS
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