2019年のエンタメを語る上で欠かせないのは、これからどんな新しいスターが登場してくるか。未知なるポテンシャルを秘めた新星が次世代のエンタメシーンを築いていく。

そこで、ライター・横川良明が、2019年の活躍に期待したいネクストブレイクアクター/アクトレスをピックアップ。ブレイク必至のホープから、これから一気に階段を駆け上がるであろうルーキーまで、その魅力を解説する。

今回紹介するのは、俳優の永田崇人。2.5次元舞台を中心に演技力を磨いてきた注目株の真価とは――。

今や女子の心を鷲掴みにするイケメンたちは、テレビや映画の世界だけに限らない。近年、次々と"沼落ち"させる女子を大量生産しているのが、美しき舞台俳優たちだ。漫画やアニメ、ゲームを原作とした「2.5次元舞台」を筆頭に、女子たちの間で演劇が大ブームに。目当ての"推し"の舞台を観るために、足繁く劇場に運ぶ女子が増えている。

城田優、加藤和樹、斎藤工、瀬戸康史、志尊淳らを輩出したミュージカル『テニスの王子様』がその代表例。近年も、『プリティが多すぎる』(日本テレビ系)の黒羽麻璃央、『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)の佐伯大地など、舞台で活躍中の人気スターたちが連ドラの世界に進出。若手俳優の勢力図を塗り替えようとしている。

そんな舞台俳優たちの中から、2019年のネクストブレイクとして挙げたいのが、1月から放送の『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)に出演する俳優の永田崇人だ。1993年8月27日生まれ。福岡県出身の25歳。ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」で孤爪研磨 役を演じ、2.5次元シーンに名乗りをあげた永田は、2018年、勢いそのままに初の写真集『背のび』を発売。好評につき重版が決定するなど、人気はうなぎ上りだ。

こうした舞台出身の俳優の魅力は、数多の舞台経験で培った演劇基礎だ。人気の公演であれば2~3ヶ月の長期にわたって全国主要都市をめぐる。稽古を含め長い時間を費やし役と向き合う過程で磨かれた鋭い台本の読解力や豊かな感情表現、鮮やかな身のこなしは、役者としての大きな武器。永田崇人も昨年は『宝塚BOYS』で東京芸術劇場 プレイハウス、『いまを生きる』で新国立劇場 中劇場と、日本を代表する劇場の板を踏み、一段も二段もスケールアップした。

そんな永田の魅力は、"ザ・年下男子"な甘いルックス。くりっとした猫目は程良くヤンチャな雰囲気を残しつつ、表情によっては思わず息が止まるほど大人っぽく化ける。身長は167cmと小柄ながら、しっかりと鍛えられており、よく引き締まった二の腕や綺麗に割れた腹筋は写真集『背のび』でも証明済み。このギャップが女子のツボを刺しまくるのだ。

肝心の演技力も、直近の出演作『いまを生きる』で内向的な少年・トッド役を繊細に演じ上げ、観客を感動で震わせたばかり。最新出演作となる『初めて恋をした日に読む話』では、不良高校生・由利匡平(横浜流星)の"マイルドヤンキー"仲間・エンドー役を演じる。本人曰く「愛嬌のある愛されキャラ」ということで、若さ溢れるハジけた演技が期待できそうだ。

また、俳優としてのスキルだけでなく、歌声が魅力的なところも永田のチャームポイント。ミュージカル『リューン~風の魔法と滅びの剣~』や、自らが所属するC.I.A.(キューブ若手俳優サポーターズクラブ)のスーパーSUPER LIVEなど、様々なステージで歌声を披露しているが、切なさと色っぽさの入り混じるエモーショナルな歌唱に思わず涙するファンも続出。眼福ならぬ"耳福"な歌声についうっとりさせられてしまう。

動画配信サービス「Paravi(パラビ)」では、出演映画『アヤメくんののんびり肉食日誌』を配信中。本作は恐竜オタクの菖蒲 瞬(黒羽麻璃央)と骨格マニアの椿 雛菊(足立梨花)が繰り広げる、ちょっと不思議なラブコメディだが、ここで永田は童貞メガネキャラの里中先輩役を演じている。ウブでオタクな演技がとってもキュートなので、可愛い男子好きは見逃し禁止だ。