Paravi初のオリジナルドラマ『tourist ツーリスト』がいよいよ動き出した――同作は、悩みを抱える3人の女性が、旅先で出会ったミステリアスな男性・天久真(三浦春馬)との交流を通じて、本当の自分を見つけ出すオムニバスドラマ。水川あさみ主演の第1話「バンコク篇」はTBS(9月28日深夜0:35~)、池田エライザ主演の第2話「台北篇」はテレビ東京(10月1日深夜0:12~)、そして尾野真千子主演の第3話「ホーチミン篇」はWOWOW(10月7日深夜0:30~)で放送されるという、史上初の3局横断放送でも話題を呼んでおり、各話放送後、未公開シーンを含むオリジナル版がParaviで独占配信される。

そこで今回は、第2話のヒロイン・津ノ森ホノカを演じる池田エライザさんにインタビュー。ドラマの見どころや共演相手である三浦春馬さんとのエピソード、さらにホノカとは正反対な自身の恋愛観までたっぷりと語ってもらった。

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台北の街に立ったことで、ホノカの気持ちに共感できるようになりました

エライザさん演じる津ノ森ホノカは、結婚を間近に控えた25歳の女性。これまでいくつも燃えるような恋を経験してきた恋愛至上主義のホノカだが、結婚相手に選んだのは、今まで付き合ってきた相手とは真逆の地味な男性。もう波乱万丈な人生はいらない。命懸けの恋よりも、ほしいのは平凡でも穏やかな暮らし。そんなホノカの考え方は、エライザさんの目にはどう映っているのだろうか。

「最初は全然共感できなかったんです。私は、恋愛至上主義というよりも、完全に仕事至上主義(笑)。今までずっと情熱の矛先が仕事に向かっていたので、恋に生きるホノカを見て『そういう人生もあるんだ』って思ったぐらいでした(笑)」

結婚相手と恋愛対象を明確に分けているホノカ。女性心理としては頷けるキャラクター設定だ。

「でも演じてみて気づいたんですけど、ホノカも決して結婚相手に"安定"だけを求めているわけではないんですよね。今まで何度も恋をして、浮気もされたし、たくさん傷ついたりもした。だからこそ、もう自分を傷つけるようなことをしない人と一緒になりたいと思って選んだのが、(婚約者の)彼だったんじゃないかなと思います」

そんなホノカが独身最後の旅行として訪れたのが台湾・台北。女友達と楽しい想い出をつくるはずが、天久真と出会ったことから、平凡とは真逆の、波乱万丈の一夜を過ごすこととなる。

「浮き沈みの激しい人生は疲れたとか、もう燃えるような恋はいらないと言いつつも、結局ついミステリアスな真と一緒にいることを選んでしまうのは、そこに楽しさがあると知っているからなんですよね。台北は、街並みが開けていてネオンも眩しくて、どんな絶望的な状況でも楽しむ気持ちにさせてくれる不思議な空気を持った街。きっとホノカもここで真と過ごすことで、自分はやっぱりこういう開放的な時間が好きなんだって再認識したんだと思います。私も台北の街に立ってホノカを演じてみることで、台本を読んだときにはわからなかった彼女の気持ちに共感できるようになりました」

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ふたりの呼吸で生まれた「会話劇」のような出会いのシーン

共演の三浦春馬さんと本格的にお芝居をするのはこれが初めて。6日間、現地でのオールロケとなったが、そこで少しずつ役者としての距離を縮めていった。

「特に面白かったのが、出会ってすぐのカフェのシーン。撮影のタイミングとしてはかなり最初の方で、私と三浦さんもまだほとんど話をしていない状態。だからこそ、ホノカと真のように、私と春馬さんもこのシーンを通じて仲良くなれたらいいなと思って撮影に臨みました」

急なアクシデントから友人と別行動となり、ひとりカフェでお茶をしていたホノカ。そこへ突然謎の大男に追われる真が現れたことから、ホノカの独身最後の旅行は予想もしなかった方向へと走り出す。

「真の登場によってホノカは振り回されることなんですけど、私としてはホノカの方からも真を崩していきたいというか。春馬さんには、真らしく苦笑いしてほしいなっていう気持ちがあったんです。そのためには、ホノカによって真の感情が動かされことが必要。そこで、このシーンでは敢えて私から春馬さんに仕掛けるつもりで"攻め"のお芝居をしました」

そうして生まれたのが、まるで会話劇のようなふたりのカフェでのやりとり。見ず知らずの男女がまるで互いの本音を探るように、ジョークと誘惑を織り交ぜながら、会話というゲームを楽しむ。その後の疾走感溢れる展開を予告するような、息つく間もない台詞の応酬でドラマにアクセントをつくった。

「もう早すぎるんじゃないかっていうぐらいポンポン台詞を仕掛けて。そしたら春馬さんもそれに応えてくださって、間もテンポも完全に私たちの自由。ふたりの間で生まれる呼吸をそのまま乗せたようなシーンになりました。終わった後、春馬さんの方から『楽しいね!』と声をかけてくださって。その一言が嬉しかったですし、何より私自身も本当に楽しかったので、そこから自然とホノカと真の空気をふたりの間でつくれるようになりました」

そんなふたりの空気があったから生まれたのが、中盤に登場する噴水のシーン。噴水に落ちたホノカを真が引き上げようとして一緒に転げ落ちる、ラブストーリーらしいキュンとなるシーンだ。

「あそこで真がホノカにバシャッと水をかけるのは、春馬さんのアドリブです。それが思い切り私の顔に当たって、『おい、顔は聞いてないぞ(笑)』って思いながら私もやり返して。撮影したのは朝の4時くらいだったんですけど、そんなことも忘れてふたりでキャーキャー騒ぎながらずっと水を掛け合っていました(笑)」

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スミス監督ならではの心躍る映像表現を楽しんでほしい

また、メガホンをとったスミス監督とは、『ぼくは麻理のなか』(フジテレビ系)、『青と僕』(フジテレビ系)で現場を共にするなど、気心の知れた間柄。撮影現場でも、信頼し合うパートナーだからこそ、「好戦的」に仕掛けていった。そのひとつが、ドラマの終盤で登場する屋上のシーン。ホノカと真が過ごした怒濤の一夜の中でも特に印象的なワンシーンだ。

「監督がカット割りを決める前に、私の方から自由に動いて、それを撮ってもらいました。と言うのも、この屋上の見晴らしがすごく良くて、抜けによって台湾のいろんな風景が見えるんですね。このロケーションを上手くお芝居に活かしたくて、この台詞だったらこの風景がバックに映った方がホノカの揺れる気持ちがより伝わるなとか、自分なりに考えて、自由に動き回ってみたんです」

単に監督に美しく撮られるためだけの"素材"ではない。自身も作品づくりの一員として、どうすればもっと作品が面白くなるかを考え提案する"クリエイター"のエライザさん。現場を共にするスタッフに対しても、自然と"戦友"と表現する。

「私、一緒に仕事をするチームのみんなのことが大好きなんです。女優さんと言うと、みんなが立っているところをひとりだけ椅子を用意してもらって『どうぞ休んでください』って気を遣われたりすることが多くて。もちろんそれはそれでとても嬉しいんですけど、たまにはみんなで一緒にお弁当を食べたり、『あそこの照明狙ったでしょ?超エモかった!』とか、そういうやりとりをするのが好きなんです」

スタッフのことも一人ひとりあだ名で呼んでいるというエライザさん。撮影チームの話になると、エライザさんは自慢の宝物について語るような愛情たっぷりの顔になる。

「特に今回のチームは、普段から『こういう作品がつくりたいと思うんだけど、どう思う?』って話し合うぐらいクリエイティブで仲良しなチーム。この作品のことも前々から『こういう企画がやりたいんだ』って聞いていたので、こうして形になったことが嬉しいですし、自分が参加できたことが幸せ。撮影部も照明部も録音部もみんな私にとっては"戦友"のような人たちばかりです」

中でもやはりスミス監督には特別な信頼があるようだ。映像作家としてのスミス監督の感性と手腕について、エライザさんは愛とリスペクトをこめてこう熱弁する。

「まずは画が超フォトジェニック。今回も台北の魅力いっぱいの景色が、スミスさんの感性で切り取られているので、ぜひそこに注目していただけたら。あとはカット割りがすごく多いのもスミスさんの特徴。観ている方を飽きさせない知恵と工夫がたくさんつめこまれているんです。MVの監督ならではの、観ている人の心が躍る映像表現が、この『tourist ツーリスト』でも楽しんでいただけるんじゃないかと思います」

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楽しい時間をシェアできることが、大きな幸せにつながっている

台北の夜を駆け抜けるホノカと真。思わずドキッとなるシーンも満載で、結婚を決めた相手がいるホノカが真と出会うことでどうなっていくのか、ぜひ本編を見て楽しんでいただきたいところだが、エライザさん自身は劇中のどの場面に特に胸ときめいたのだろうか。

「私が好きなのは、ホノカが真の似顔絵を描くシーン。ホノカが描いた似顔絵を見て真が『ひどっ!』って言ったり。ロマンティックな場面よりも、ああいう他愛のないやりとりの方がいとしい気持ちになりますね」

そう目を細めるエライザさん。その横顔は、22歳の女の子そのものだ。

「あんなふうに何か同じことを一緒に楽しめる関係というのは、すごく理想的。女の子ってどうしても気持ちが不安定になるときってあると思うんですけど、そんなときでも楽しい時間をシェアして忘れさせる人がいてくれることが、きっと大きな幸せにつながっているんじゃないかなという気がします」

そんな何気ない言葉にエライザさん自身の恋愛観が覗く。最後に、エライザさんが恋愛相手に求めるものを聞いてみた。

「私自身は、付き合う相手に対して決まった何か条件のようなものを求めることって全然なくて。もしひとつ敢えて挙げるとすれば、何でも相談できること。自分の意見や価値観を押しつけるのではなく、『僕はこう思うんだけど、君はどう?』『なるほどよくわかった。じゃあこうしていったらいいんじゃない?』って相手を尊重し合った会話ができるかどうか。ちゃんと意志疎通ができるなら、それこそイルカとでも付き合えると思います(笑)」

そう茶目っ気たっぷりに笑った。エライザさんは、いつも自然体で、表情をくるくる変えながら、楽しそうに話をする。そんなエライザさんのチャーミングな魅力と、揺れる女性の本音、そして台北を舞台にしたちょっと危険な恋の香りがつまった『tourist ツーリスト』。ぜひあなたも画面越しに"運命の旅"に出てほしい。

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TBS・テレビ東京・WOWOW3局横断Paraviオリジナルドラマ『tourist』は、以下の日程で放送。

【第1話】TBS 9月28日(金)24:35~25:35 ※終了
【第2話】テレビ東京 10月1日(月)24:12~25:15(本編は24:20~)
【第3話】WOWOW 10月7日(日)24:30~25:30(無料放送)

※未公開シーンを含むフルバージョン、天久真目線のオリジナルバージョンは、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」にて独占配信

(C)Paravi