旅を愛し、旅に愛される声優・岡本信彦による新感覚旅番組『オカモトラベル』が、9月14日(金)より動画配信サービス「Paravi(パラビ)」にて独占配信される。岡本が、一度は行ってみたい名所をチョイスし、旅の道連れ(声優友達)と共に"台本のない旅"に出るこの番組について、岡本自身にインタビュー。
第1弾では、「富士"初"登山&ご来光ツアー」と題し、梶裕貴をパートナーに迎え富士山頂へのアタックに初挑戦。見どころや裏話をたっぷり語ってもらった。
過酷旅で体力の限界とスタッフとの絆を実感!
――最初に『オカモトラベル』誕生の"きっかけ"からお話を聞かせてください。
以前から、僕には「死ぬまでにマチュピチュとウユニ塩湖に行きたい!」という夢があり、いろんな方に言い続けていたところ、あるプロデューサーが「旅番組をやりましょう」と声をかけてくださったんです。「"渡りに船"ということわざがあるけど、ダメ元で言ってみるもんだな」って思いましたね(笑)。とはいえ、いきなり南米の、3,000メートル級の高地に行くのは何が起こるか分からないし危険なので、1回目の放送は"お試し"の意味で日本の最高峰・富士登山に決まりました。
――岡本さんのひとり旅ではなく、ゲストと共に一緒に旅をするスタイルにした理由は?
やっぱり旅は人と一緒に行く方が、楽しさも倍増しますからね!たまたま梶裕貴くんと話していた時に、梶くんも富士登山に興味があると言ってたのを思い出し、1回目のゲストは梶くんにお願いしました。
――登山の前には専門店でザックや登山靴を購入するなど楽しいショッピングもあり・・・けっこう本格的な装備でちょっと驚きました。
僕も最初は気軽に考えていたんですけれど、店員さんや登山のプロにお話を聞いたところ、ちゃんと装備を整えないと命にかかわる場合もあると聞き、本当に大変なんだって思いました。もちろんレンタルを利用するという方法もあるけれど、日頃から体を鍛えている人でも自分の体に合ったザックじゃないと疲労が蓄積して後がツライらしいんです。マネージャーはレンタルの装備だったんですけど「膝の疲れが取れない」って数日間苦しんでいましたね。
――登山にはスタミナも必要ですが、岡本さん自身は体力に自信はありますか?
中学生の時にバドミントンはやっていたので、何もしていない人よりは体力はある方かなと思っていましたが、それでも大変でした。上りは景色の変化や目標があるので楽しいけど、下りは同じ景色を見てひたすら歩くだけなので「直滑降で下って行けたらいいのに!」って感じでしたね(笑)。
――話は戻りますが、買い物中の面白いエピソードは何かありましたか?
僕が梶くんを「裏切る」というエピソードがありまして・・・(笑)。買い物中におそろいの水筒を買ってキャッキャしていたのに、後日、僕はストロー付きの機能的な水筒を見つけて購入したんです。登山当日、その水筒を見た梶くんに「もう~、言ってよ!」って文句を言われました(笑)。
――なぜそのような裏切り行為を(笑)?
「登山中は、こまめに水を飲んだ方がいい」とアドバイスを受けていたんですけど、水筒をザックに詰めてしまうと取り出すのが面倒だし、だったら歩きながらチューブ状のストローから直接飲めた方がいいなと思って。すべては富士登山を成功させるためだったんです!梶くん、裏切ってゴメンね(笑)。
――富士山の登った感想も、ぜひ聞きたいです。
初めての富士登山だったんですけど、五合目の時点でもう空気が違うのに驚きました。空気が澄んでいて美味しい・・・というか、ぶっちゃけ寒いくらいで、「五合目でこの寒さだったら、山頂はどれだけ寒いんだろう?」ってドキドキしました。でも歩いているうちにだんだん暖かくなって、六合目の山小屋までは道中熱いくらいでしたね。
――だから梶さんは半そでTシャツにハーフパンツという軽装だったんですね。
そうなんですよ。一番ビックリしたのが、梶くんがストックを使わずに途中で拾った木の枝を杖にしていたこと(笑)。ストックにはバネが付いているので、ショックを吸収してくれるんです。木の枝は当然クッション性がないので大変だったと思うんですけど、声優にありがちな"中二心(ちゅうにごころ)"でカバーしていたんじゃないかな(笑)。
――登る前は「酸欠になるから、あまりしゃべらないように」と言ってましたが、お二人ともけっこうしゃべっていましたね。
あれ、逆らしいです。「むしろしゃべらない方が、循環が起きなくて酸欠になるから、率先してしゃべって」と言われました。それにしてもしゃべりましたね~。主に梶くんが(笑)。途中から梶くんが進行してくれたので、僕は楽でした(笑)。
――岡本さんの番組ですよね(笑)?
そうです(笑)!でも梶くんと一緒の仕事は、だいたいそんな感じなんです。しっかり者の梶くんがいると「僕はしっかりしなくても大丈夫」ってリラックスしていられるので、それはそれはすごく楽なんです。
――山小屋では、ハプニングもあったそうですが・・・。
"梶くんが寝れなかった問題"というのがありました。ずっと「ぐーぐー、ぐーぐー」音が聞こえてたので、僕は梶くんがぐっすり眠っているもんだと持っていたんですよ。でもそれはほかの方のいびきで、そのいびきのせいで梶くんが寝れなかったんです。事前に「個室もあるから梶さんも大丈夫ですよ」ってスタッフさんは言ってたけど、その個室がドラえもんの寝床みたいなスペースで、板で仕切られているだけなので音が筒抜けなんですよ。
19時に寝て23時に起きて出発する予定だったんですけど、梶くんは結局一睡もできず。僕は少し寝られたんですけど、浅い眠りでぐっすりとまではいかない感じだったので、その後の行程はかなりシンドかったです。一番キツかったのが「めっちゃ汗をかくから吸水性のあるインナーがいい」と聞いて着ていったエアリズムに逆に体温を奪われてしまったこと。あの場合はヒートテックが正解だと身をもって知りました。
――岡本さんと梶さんも大変ですが、同行するスタッフも大変でしたね。
メイクさんとカメラマンさんが高山病になってしまいました。高山病になりながらも重たい機材を抱えて撮影を続けるカメラマンさんは本当にスゴいし、「早くゴールしてあげたい」って思いましたね。暗い山道をひたすら登って行くという、東京で普通に生活をしていたらなかなかできないことを経験して、チームとしての絆が生まれた感じがしました。
――無事、富士山頂に到着した時の気分はいかがでした?
人の多さに、ちょっとショックを受けました(笑)。大変な思いをして山頂に着いたら、寒さを屁とも思っていない半袖の外国人観光客がいたり、子どもたちが元気に走り回っていたり、お守りを買うのに行列ができていたり、「僕たちの苦労はいったい何だったんだ!?」って拍子抜けしました。楽しみにしていた山頂で食べるカップラーメンも、まぁ普通に美味しかったなってくらいだったし(笑)。
――富士山登山後は、何か自分の中で意識とか変わりましたか?
人生観が変わったほどではないけれど、やっぱり日本人としては「登って良かった」と思いましたね。自分の体力の限界を知ることが出来たことと、スタッフとの仲間意識が生まれたことが一番の収穫だったし、南米旅行実現に向けていい経験になりました。
『オカモトラベル』第1弾「富士"初"登山&ご来光ツアー」は、9月14日(金)よりパラビにて配信スタート。第2弾「南米年越し弾丸ツアー」は、10月以降配信予定。
また、『オカモトラベル』 誕生の秘密や富士登山の裏側を岡本が明かした特別インタビュー映像もパラビで配信している。
(C)オカモトラベル製作委員会
(C)Paravi
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