日本人は変わったものを発明する達人だと思います。事実、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」を表彰するイグ・ノーベル賞を、日本は11年連続で受賞していますし、毎年8月に開催されているDIYの祭典「Maker Faire Tokyo」では、頭を下げると自動でシャッターがパシャパシャ切られる「セルフ記者会見キット」や、味噌汁の香りと包丁の音で起こしてくれる目覚まし「実家アラーム」など、機知に富んだ作品が多数展示されていました。

20180904_mjmj09_03.jpg

20180904_mjmj09_04.jpg

▲Maker Faire Tokyo 2018の様子

MJMJ会議でも日本発の一風変わったガジェットを取り上げました。暑さ対策の変わったグッズの特集「猛暑でもほっとしたい 涼を求めホットに」では、ズボンに差し込んで使用するズボン用送風機「ズボンクール」や、紳士用日傘、そして「ドローン日傘」が紹介されています。

なかでも私が最も気になったのが、「ドローン日傘」。
雨や日差しを防ぐのに便利な傘ですが、片手がふさがるし、かさばるし、すぐなくすし、少なからず不便な点もあります。もっと傘は便利にならないものかーー誰もが一度は「新しい傘のカタチ」について思いを馳せたことがあるのではないでしょうか。

長年変わってこなかった傘の新しいカタチのひとつとして誕生したのが、鈴木健治さんが目下開発中の「ドローン日傘」なのかもしれません。傘を載せたドローンが私達を日差しから守ってくれるというこの製品は、年内には開発を終え、販売を目指しているそうです。

20180904_mjmj09_02.jpg

傘のハンズフリーを実現する素晴らしいアイディアである一方、「使える場所も限られてきてしまうのでは?」「そもそも電力が日常ユースに耐えられるくらい持つのか?」など、ツッコミどころもそこそこある、合理性だけを考えれば決して生まれない製品です。

しかし、アイディアが他人に潰される前に実現にこぎつけてしまうパワー、そして製品化までこぎつけようとする粘り強さ・・・。こういうところからイノベーションは生まれるのだと思います。

というわけで、今回もMJMJ会議長である私が、誠に勝手ながらこの「ドローン日傘」を評価させていただきます。ドローン日傘、もちろん最高評価の「MJMJ」です。

奇想天外なアイディアに笑わせてもらいながらも、イノベーションについて考えさせられる素晴らしい製品でした!また、日本は変わったものを礼賛するこの文化は世界に誇れる素晴らしい文化だと、再認識しました。
これからもこの国から、たくさんの面白いアイディアとイノベーションが生まれますように!

20180904_mjmj09_05.jpg

▲ 番組中では、他にもさまざまなホットトピックを紹介しています。ぜひ一度御覧いただけると嬉しいです!