時は、まだ寒空が続いていた2018年4月14日(土)。東京は港区芝公園、メルパルクホールにて、TBSラジオで放送中の人気番組『東京ポッド許可局』の10周年を祝う公開トークイベント『オレたちと10周年と東京ポッド許可局』が開催された。今回はイベントの本公演とは別に、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」の視聴者に向けて、終演後の楽屋で収録された未公開動画の模様を記事化し、お届けする。
『東京ポッド許可局』は、毎週月曜日の深夜24:00~25:00にTBSラジオで放送中の番組。売れていない3人の芸人、マキタスポーツ・プチ鹿島・サンキュータツオが2008年にひっそり始めた自主制作のポッドキャスト番組をTBSラジオが輸入した人気コンテンツであり、モットーは「屁理屈をエンタテインメントに!」。エンターテインメントとインタレスト、2つの意味の「おもしろい!」を両立させた刺激的な内容を、3人のおじさんが「屁理屈」たっぷりに語る。
出演者紹介
マキタスポーツ
ミュージシャン・芸人だが最近では俳優としても活躍。うっかり第55回ブルーリボン賞を受賞。
プチ鹿島
時事ネタと見立てが得意な自称時事芸人。オヤジ達に響く報道をウォッチするのが日課。
サンキュータツオ
広辞苑の執筆に携わった学者芸人。一橋大学の非常勤講師でもある。
「お笑い界の裏側を通りすぎちゃったおじさん」
撮影クルーがノックして楽屋に入ると、そこにはすでに並んで座る3人の姿が。未公開動画の収録は、番組恒例の掛け声から始まる。
マキタ:はいもしもし。『東京ポッド許可局』マキタスポーツですが。
鹿島:お電話ありがとうごいざいます。『東京ポッド許可局』プチ鹿島です。
タツオ:はい、もしもし。こちら『東京ポッド許可局』サンキュータツオです。いつもお世話になっております。
タツオ:せーの!
3人:「東京ポッド許可局~」
マキタ:ハイハイハイいらっしゃい。どうしたどうした?
タツオ:今ちょうどね、『東京ポッド許可局』が丸10年を迎えた記念のイベントを浜松町のメルパルクホールというところで終えたところなんですけども。
マキタ:終えたばかりですね~。
鹿島:3時間しゃべりっぱなしだったんだよね。
マキタ:うん、しゃべった。
タツオ:初めてご覧になる方も多いと思うんですけども、我々がどんな人なのか、これちょっとどうやって説明したらいいですかね?
マキタ:いや、それはもう見て分かる通りこのようなおじさんたちがね・・・。
タツオ:はい。3人のおじさんたちが、まぁ世の中で感じていることを色々しゃべる。ということなんですけど、鹿島さん。
鹿島:はい。
タツオ:これ、僕らはなんて説明したらいいですかね?初めての人に。
鹿島:そうですね。「お笑い界の裏側を通りすぎちゃったおじさん」ですね。
マキタ:わっはっは。通り過ぎちゃった。
鹿島:遠回りしすぎちゃったんだけど、おしゃべりが過ぎて最近ちょっとこういうところに見つかりかけてきたという。なので、トークはうまいですよ!
「10分どん兵衛」生みの親
つい見て見ぬ振りをしがちな日常のエピソードに対し、3人が真摯に向き合う姿勢が印象的なこの番組。一時期流行になった「10分どん兵衛」も許可局からの発信がきっかけだった。
タツオ:我々、元々はポッドキャストっていう媒体で、自主制作で喋ってたんです。始まりが08年くらいですかね。
鹿島:そうです。早すぎたYouTuberみたいなもんですね。音のYouTuber。
タツオ:そうですね。鹿島さんが言ってたのなんでしたっけ?
鹿島:"iPhoneが生んだ怪物"です。iPhoneでみんな聴いてくれてたからね。
タツオ:で、まぁそんな3人でちょっといろいろなことを、なんちゃら論ってテーマを付けてしゃべってますと。
マキタ:でもターゲットは広いでしょ。40代から60代くらいまでね。・・・あれ?全然広くねえな(笑)。
鹿島:ふふふ。どうでもいいことだけど、どうでも良くないことをしゃべってますよね。最近だとなんだろう?
マキタ:コーラ。
鹿島:コーラ飲みたくなる時の話ね。
タツオ:コーラな飲みたくなりますかね?皆さん。
マキタ:「飲みたくなるとき~!」つってね。いつもコーラから始まります。このノリいいでしょ。
鹿島:そうだ、思い出した。「10分どん兵衛」だって、マキタさんがこの番組で言い始めてからあれだけ火がついたんですよ。
マキタ:いえいえ、そんなそんな。「10分どん兵衛」ね。
鹿島:手柄手柄!
おじさんが、最ものびのびしてる場所
これはアウト、これはセーフ。なんて白黒ハッキリつけたがってしまう空気の世の中だが、許可局に流れる空気はどこか別世界。自由気ままに、それぞれの論を好き勝手に語り合うおじさん達がここにはいる。
鹿島:僕たち、最初はまぁ本当に普通の喫茶店でしゃべってたじゃないですか。
マキタ:うんうん。
鹿島:だから、聴いてる人が「いやいや違うよ」「いいこというな!」とか、気軽に参加してもらえるような雰囲気が出てるのがいいのかな。
タツオ:のぞき聴きしてもらってる感覚かな。今は、何でもかんでも賛成か反対かを問われちゃったりして、結構息苦しい時代じゃないですか。でもね、正しいとか間違いとか、どっちか分かんないようなグレーの部分っていうのを、不安と感じずに楽しもうよ!っていうのが我々の言ってることですからね。
マキタ:あとね、おじさんが最ものびのびしてる場だと思うよ。おじさんは、大体のびのびしてないじゃん。
鹿島:今時、こんなのびのびしてるおじさんたちなんて、僕ら以外では銭湯にしかいないですよ。
タツオ:はははは!家でもそんなのびのびしてないでしょ?
マキタ:うん、家では結構緊張してるもん。
タツオ:ハハハ(笑)。
鹿島:でも、そうなんですよ。10年前何もなかった人たちがこういうイベントをできる。もしかしたら次は、これを、見ているキミかもよ!?
タツオ:いや、キミかもよ!じゃないだろ!結構な苦労もありましたからね。なんでそんな無駄に夢を持たせるようなことを言うんですか(笑)!まぁ、皆さんもぜひ。アンテナ張ってる方は聴いていただければと思います。
鹿島:会場に来られなかった局員の皆さん!
マキタ:または、初めての皆さま!
タツオ:『俺たちと10周年と東京ポッド許可局』が、動画配信サービス「パラビ」で独占配信いたします!
タツオ:せーの!
3人:皆さん、ぜひ、ご覧ください!
Paraviでは、本イベント『オレたちと10周年と東京ポッド許可局』の模様を、5月14日(月)から毎週月曜に配信する(計5回を予定)。
トップ写真提供:TBSラジオ
(C)Paravi
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