動画配信サービス「Paravi(以下パラビ)」で独占配信中の「SPECサーガ完結篇『SICK'S 恕乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」。木村文乃、松田翔太、堤幸彦監督に続くキャスト&スタッフインタビューの第4弾では、プロデューサーである植田博樹にキャスティングの裏話や、配信にかける思いなどを聞いた。
――始まった感触はいかがですか?
座組みとしては、まだスローモーションな部分はありますが、だんだんとシェイプダウンされて、上手くいくようになってくるかなと思います。
――今作の新シリーズのポイントはどんな部分でしょうか?
進化し続けること自体が本当に正しいのか、というような部分を描いていければいいなと考えています。
――かなり前から、今作に関しての話は出ていたんですか?
このシリーズを作りませんか?と言われたのは半年前くらいだったと記憶しています。ですが、『SPEC』終わってから次のシリーズに向けての構想は溜めていたので、決定してからは割とサクサクと方向が決まり、最初のシーズンを撮るのに充分なものは揃ったのではないでしょうか。
――今回のキャスティングは、監督とご相談されたんですか?
そうですね『神の舌を持つ男』『A LIFE~愛しき人~』の中で、木村さんに関しては全幅の信頼を置いていたということもありましたし、新しく打って出るには彼女かな、と感じていました。松田翔太さんの話は「木村さんで進めるのであれば、松田くんとコンビネーションがいいと思う」と監督から話が出てきたんです。僕は、松田さんとはお仕事したことなかったのですが、実際に会ってお話させていただいて、これは監督の言うとおりだなと思ってお願いしました。
――現場で、二人の芝居をご覧になって間違いなかったぞという感じですか?
『ケイゾク』の時も『SPEC』の時も、監督が「この組み合わせは最終的にこうじゃないか」と言ったとおりの組み合わせなんです。今回もコンビネーションという意味での素晴らしさは監督のおかげでもあるな、というのを実感をしました。
――歴代ファンが多いと思いますが、その点についてはどうお考えですか?
僕ら的には、本作は全く新しいシリーズの立ち上げだなと思っているんです。正直なところ、ファンが多いから見てもらえるとは考えていません。今回も、戸田恵梨香と加瀬亮が作り上げた世界感と違うものを、違うキャストでやって、歴代ファンの期待と不安の空気の中に打って出る感覚ですね。
――地上波ではなく配信ということですが、影響は大きいですか?
ネットで作るチャンスがあれば挑戦したいと思っていた矢先に、この話が出てきました。なので、制作費もどうなるか分からないですし、果たして地上波と違う場所で、どう花開いていくのか、完全に見えてはいないです。もしかしたら花をつけずにしぼんでいく、枯れてしまうこともあるかもしれないですが、そういう意味でいうと『ケイゾク』も、これまでのTBSドラマのコンテンツとまったく違うものにしようと立ち上げた企画だったので、今回も「よし、やってやろう!」というプラスの気持ちが動いています。
――これまでにない挑戦になりますね。
4Kテレビであったり、ネット動画であったり、アウトプット自体はこれからどんどん変わっていくかもしれないですね。ですが、作っている側は、台本を作って、キャスティングして、お芝居をやっているだけなので、新しいことやっている意識はそんなにないです。詳しい技術的なことはプロの方にサポートしてもらっていますし、それ以外の部分については、まだ見ぬお客さんの感じ方を想像して作っている状態です。
「SPECサーガ完結篇『SICK'S 恕乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」は、動画配信サービス「Paravi」にて独占配信中。
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