TBSテレビ制作『ケイゾク』『SPEC』に続く待望のシリーズ最新作「SPECサーガ完結篇『SICK'S 恕乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」の配信が、新動画配信サービス 「Paravi (以下パラビ)」にて開始された。初日クランクイン直後に、キャスト&スタッフへの連続インタビューを行った。

第1弾は、『ケイゾク』の柴田&真山、『SPEC』の当麻&瀬文に続く新コンビの一人は、木村文乃。監督である堤幸彦と再びタッグを組んだ木村だが、彼女の目から見た本作、そして独自の世界観を演出し続ける堤の姿とは?

――初日クランクインを振り返ってみてどうですか?

盛りだくさんだったなぁと思いますね。私は『神の舌を持つ男』(TBS)以来、1年ぶりに堤節に触れたのですが「そうだった~。悩んでる暇ないんだった」っていろいろ思い出しましたね。私、2、3年前のことだと思っていたんですけど、去年のことなんですよね・・・。思い出しながら、がんばります(笑)。

――今回の堤監督に対しての印象は?

『神の舌を持つ男』の時、堤さんは少し体調を崩されていたんですよ。それでも現場で立っていらっしゃる姿が印象的でした。今はもうスタスタと歩いていらっしゃって、「体調がむしろよくなった」とおっしゃっているのを聞いてホッとしましたが、同時に、堤さんが元気だと朝が早いなってことも思い出しました。私、朝がどうしても苦手で・・・(笑)。

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――今回ご出演される『SICK'S恕乃抄』は、『SPEC』の新シリーズということですが、木村さんは自分をどう見せたいと考えていらっしゃいますか?

堤さんの頭の中にすべてがあるので、自分がどうしたい、というのはあまりないんですが、むしろ言われたことにどれだけ応えていけるかが、重要な部分だと思っています。『ケイゾク』『SPEC』と拝見させていただいて、大切にされているものが確実にあることを感じたので、きちんと尊敬の念を持って、大事に一つずつやっていけたらと思います。『ケイゾク』『SPEC』ファンの方々に受け入れていただけるようにしなくては、と身が引き締まる思いです。

――クランクインしたからこそ感じたことはありますか?

クランクインを迎えるまで、私の役は「3重人格です」と言われていたんですが、始まってみたら「4重人格ぐらいの勢いでやってください」と、一つ増えていました(笑)。元々そんなに器用な方ではないのですが、堤組のスピードにギアを合わせていかなきゃいけないなと思いました。

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――監督からの要求に対応するのは大変ですか?

大変以外の何者でもないですよ(笑)。特に今回は深いお話でもありますし、ノリや勢いではなく、言葉の持つ意味や、ふとしたやり取りのコミカルさやテンポを大事にしないといけないんです。さらに、そういう部分がいつもの3倍、4倍くらいあるので、もう大変ですね(笑)。
堤さんは常に新しいものを取り入れてミックスしておもしろくしていく方だと感じています。堤さんが「やって」と言うことは、とりあえず1回やってみようと思うし、それをモノにしたいと思います。きっと堤組の現場の皆さんもそんな感じでやっていると思うので、大変というよりは「じゃあどうしようか?」と考えていく感覚ですね。

――このドラマの見どころを教えてください。

この作品は『ケイゾク』『SPEC』と違い、ミステリーやサスペンスというよりは"SPEC"を持つ人間と持たない人間、またそれを良いことのために使う人間、悪いことのために使う人間、という話になってくると思います。特殊な能力を持ってしまった人間や、そうでない普通の人間の心の動き、人間模様などが描かれて、おもしろくなるのではないかと思います。そして、私自身も大切に演じていきたいなと感じています。

「SPECサーガ完結篇『SICK'S 恕乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」は、動画配信サービス「パラビ」にて配信中。

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