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瀧口:あとこの価格の決定の仕方って難しそうな気がしますよね。

原:そうですね。サブスクリプションって回収も難しいところで。

沢登:その通りです。価格も妥当性がなくてはいけなくて、二通りの考え方がありまして。一つは人が働くとどれくらいなのか。もう一つは売り上げに対してどれくらいなのか。大きく分けるとこの二つの考え方がありますが、我々は人件費の方から積み上げで考えています。もっと具体的に申しますと、ロボットは最低時給もしくは最低時給以下くらいで働いてもらうというのが、我々のコスト観です。

例えば東京で我々のロボットが8時間働いたとして最低時給が1000円で1日8千円。30日で24万円。それくらいをロボットへの月給のような形で払っていただくようなモデルになっています。

原:しかも遅刻も突然欠席もしないですからね。いいですね。

瀧口:そういった基準なんですね。あとこの先どうされていきたいかというところも伺っていきたいんですが、さらにどのように事業を拡大していきたいと考えていらっしゃいますか?

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沢登:やはり日本というのは素晴らしいマーケットだと思っています。食べに来る人の舌も肥えていますし。一方でいろんな飲食店が人手不足で本当に困っている。我々は日本食に注目して、たこ焼きやコンビニで出しているような揚げ物、そして焼き鳥、そばなど日本らしいものに注目していて、まずは日本のお客様に満足していただこうと思っています。その後は日本食っていうものをもっと世界に普及させるような仕事をしたいと思っていまして、積極的に海外に展開していきたいと思っています。

瀧口:海外だと日本食はすごく人気ですけど、これ日本食じゃないよなっていうのも時々混ざっていたりしますよね。

原:天ぷらって書いてあっても天ぷらじゃないようなものもありますしね。

瀧口正しい日本食をきちんとプログラミングしてロボットで伝えられたら。

原:実際ロボットが文化を世界中に伝えてくれるということもあり得るということですね。

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沢登:ロボット自体は非常に日本的だと海外では捉えられているので、ロボットが日本食を調理するというのは、私が見た感じでは非常に相性が良く捉えていただけるのかなと。なおかつ海外にある日本食レストランの経営者の方々って調理する人がいない。あるいはいてもなかなかそのやり方が身に付かなかったりすぐ辞めてしまったり、けっこう苦労されているので、そこをロボットでサポートしたいというのが我々の思いでもありますね。

原:なんとなくこれまでの飲食のロボットって見えない所で使われていたじゃないですか。ロボットに対する抵抗感みたいなものがなくなってきつつあるのかなと個人的に思っていて、むしろ見せた方がエンターテインメント的にいいのかなと。昔は裏でやっていましたよね。

沢登:そういう意味でも日本が良いマーケットであるなという話に戻るんですけど、日本は人手不足なので人が足りなくなったところにロボットが来るのは必然的な流れとして受け入れられやすいなと個人的に考えています。逆に人口が増えている国、例えばアメリカやインドなどは、コスト以前に経営者がロボットを入れようと思っても、人が増えているのにその人の仕事をロボットが奪っちゃうのか、と言う議論になりやすいんです。日本ではそういった議論が起こりづらいと私は感じていて、非常にロボット化を進められやすいのかなと思います。

瀧口:やっぱりドラえもんのおかげですかね。ロボットと人が一緒に楽しく生活するという。

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沢登:日本の方ってロボットを友達とかパートナーとか、非常に親近感のあるものとして捉えますよね。逆にアメリカだとロボットを奴隷のように思ってしまうので、奴隷はいつか反抗すると思っている側面がありますね。

原:そういう映画もありますしね。

瀧口:敵対している構図がありますよね。それを面白い日本の文化として「ロボット×調理」として外に出していけばいいんじゃないかということですね。

沢登:そうです。文化として広めたいと思っています。

原:国で言うとどのあたりが相性がいいと思いますか?

沢登:今のところ考えているのは、やはり東南アジアは日本に対するイメージがいいですし、距離も近いですし、都市圏の発展が著しいのでかなり飲食店も日本から出ているんです。なのでそういった所で集中的にやっていくというのはいいのかなと思っています。

瀧口:やはり最初はたこ焼きですか?

原:ここまでたこ焼きでやってるんですから、たこ焼き出した方がいいですよ。

沢登:たこ焼き自体の人気もどんどん広げていきたいというのもありますしね。

瀧口:楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

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