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奥平:今年の初めでしたか、15億円の資金調達をされたと思いますが、それが工場の資金に回るイメージでしょうか。

山﨑:総工費でいったら70億円なんですけど、それだけだと全然足らないので、経済産業省の補助金と、残りは15億円より前に同じラウンドでいろんな大企業の方にご出資いただいたので、それと合わせてこの工場の資金を調達させていただきました。

奥平:稼働は来年の予定でしたか?

山﨑:そうです。

奥平:そこまでの資金面での目途はできていると。

山﨑:もちろんです。

瀧口:今までの合計の資金調達額はどれくらいになりますか?

山﨑:合計で107億円を調達させていただきました。

奥平:6千トンから2万5千トンなので、約4倍、作れるものも4倍になると思うんですけど、プラスアルファで会社のステージとしてどのように変わっていくんですか?

山﨑:本格的に量産工場になります。価格の競争力もシートでできますし、付加価値の高いものを相当ここで作っていけるような立派な設備を入れさせていただいていますので、付加価値の高いものを生産していけると思います。

奥平:具体的に付加価値の高いものというのは、どういうものですか?

山﨑:建装材などもここで作っていこうとしていますね。先ほどお話したように国内で自社工場を白石蔵王と多賀城に保有していますけど、それ以外にも海外でどんどんLIMEXを作っていただくというのもあるので、そちらのステージが加わったことも我々として大きいと思います。

奥平:パイロットプラントでもあるし生産技術を磨いて、それを2万5千トンの新工場で実際に自分たちで使ってみて、確認できたらそれを今度海外に展開させる流れですか。

瀧口:海外展開において特に注力しているエリアなどはありますか?

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山﨑:水資源の乏しい国や今後産業化が進む国では紙代替として活躍していきたいと思っています。プラスチックの問題を抱えている国では、プラスチック代替というのをどんどん活躍させていきたいと思います。

瀧口:プラスチック代替でいうとEU各国でしょうか。

山﨑:そうですし、東南アジアもそうですね。東南アジアの消費量の多い国にも我々の技術を使って作っていただきたいと思っています。

瀧口:水不足の国ではどこになりますか?

山﨑:いろんな国があるんですが、人口は少ないけど国土が広いモンゴルもお話いただきまして。本当に水資源が少なくて産業がないんです。国土は日本の3、4倍あって資源は豊富にあるんです。石灰石も豊富にありますし。そんな国で日本の技術でLIMEXを作って、産業を作って雇用を生んで。シベリア鉄道が走っているのでそこから中国やロシアに輸出をして。

瀧口:壮大な話ですね。

山﨑:インドネシアも海洋プラスチック流出国で。そこでどうやってLIMEXが活躍していけるかというお話をさせていただいて。

奥平:実はこの収録、何度か流れていましてようやく実現しました(笑)。

山﨑:海外に行く機会が多かったので、申し訳ないです(笑)。

奥平:これいろんなプロジェクトが進んでいるというお話ですけど、最初に海外生産が立ち上がりそうなのはどこになりますか?

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山﨑:タイやベトナムですね。日本の物の生産にも慣れている、日本の品質にも慣れている実績のあるところで。中国もそうですけど、そういった所でまずはLIMEXを作って、日本でお使いいただくLIMEXに価格競争力を持たせるという意味では、タイやベトナムで挑戦させていただくと。

奥平:先ほど70億円というびっくりする金額を伺いましたけど、そういう所で作る場合には自分で資金調達をして工場を建てるのか、もしくはライセンス契約なのか。

山﨑:我々が大きな投資をして工場を建てるというのは基本的にはやらないです。生産していただく工場に関しては自分たちの国で投資をしていただこうと。我々は技術共有していってライセンスを付与していく、というのを基本的には考えています。

瀧口:本当に夢が広がりますね。将来こういう風に世界を変えたいというのはありますか?

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山﨑:僕らはLIMEXというのを世界に広めていこうとする中で、サスティナビリティというものをコンセプトに置いた時に、改めて日本の技術や価値観、仕組みというのは世界で一番だと思うんです。仕組み作りや正確さ、おもてなしというのも含めてサスティナビリティを世界に広めていくのは日本のマインドというのがすごく競争力になると思います。

これを持ってサスティナビリティ領域で、僕はデジタル情報革命というのが起きていて、いまAI革命と言われていますけど、サスティナビリティ革命というのが起きると思いますし、その中で僕らは日本発でトッププレイヤーになるというのをチームでチャレンジしていこうと思っています。

奥平:最近モノづくりの分野で元気がいい話をあまり聞かないので、勇気付けられますね。

山﨑:ありがとうございます。プラスチック規制も含めて社会課題の追い風というのがあるので、そこを何とかスピード上げてやっていけたらと思っています。

瀧口:更なるご活躍楽しみにしています。今日はありがとうございました。

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