『入場料1,500円の書店が人気』動画はこちら

東京・六本木駅から徒歩1分のところにある店「文喫(ぶんきつ)」。週末の午後、中をのぞくと10人ほどが待っていました。実はここ、1,500円で本が読み放題という書店。その魅力とは・・・。

一見普通の書店のようですが、客が金を払って受け取るのは、本・・・ではなく、入場バッジ。受け取った客は階段の先へと消えていきます。そこには「有料エリア 入場料1,500円」の文字。約3万冊の書籍や雑誌があり、これらを自由に手に取って楽しむことができます。営業時間は朝9時から夜の11時まで、その間は何時間でもいられます。また店内のカフェでは煎茶とコーヒーは無料がおかわりできるだけでなく、有料で軽食も食べられるので長居しても困りません。

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最大のウリは、本のラインナップ。文喫のスタッフがプロの目で選んだものばかり。1タイトル1冊しか置かないため、通常の書店と違い、同じ本が積みあがることはありません。さらに、こんな仕掛けも・・・目の前にはチャイについての本が置いてありますが、その本を取ると、次は中国茶、その次は緑茶の事典と、お茶に関する本が次々と出てきます。

本を手に取るとそれに関連した別の書籍が現れ、新たな本との出会いや発見があるのです。

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1,500円で読み放題、滞在し放題。書店として利益はあがっているのでしょうか。返本台の中から何やら本を取り出した人が、レジに行って本を購入しました。1冊、なんと5,000円越え!

購入した女性は「読書は苦手な方だけど、この本はここにしかないような気がして、またいつ会えるかわからないので」と話します。実は入場客のうち、約3~4割が本を購入。しかも、平均客単価は、一般的な書店と比べて約2倍の3,000円ほどだといいます。

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実は2000年には全国に2万店以上あった書店が、出版不況により、現在では半分ほどに減っているのです。文喫を立ち上げた日本出版販売の武田建悟さんは「どんな形であれ、本を手に取ってほしい」と話します。

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この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年7月17日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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(C)テレビ東京

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