20190920_nikkei_24.jpg

瀧口:面白いですね。こちらに用意していただいたのは何でしょうか。

山﨑:これは先日大阪で行われたG20で使っていただいたゴミ袋なんです。G20って書いてあるんですが。

20190920_nikkei_26.jpg

瀧口:かっこいいロゴが入ってますね。

奥平:G20、前にもありましたね(笑)。

山﨑:会場に展示もたくさんさせていただいて、これは実際に使用させていただいたんですけど、石油由来のものを一切使わずに石灰石と植物由来の樹脂で作ったLIMEXのゴミ袋なんです。

瀧口:普段私がつかっているゴミ袋よりだいぶしっかりしていますが。

奥平:一つ伺いたいんですが、石灰石に何か少し樹脂を混ぜて紙や袋にしてるわけですよね。その混ぜ物が従来は石油由来の樹脂を使っていたんだけれど、これに関しては。

山﨑:植物由来の樹脂です。回収して新しいものを作るような時には少量の石油由来の樹脂を混ぜた方がいいんですけど、そのまま焼却するようなものは植物由来の樹脂と石灰石で作ることができます。

瀧口:これはどこにメリットがあるんでしょうか?

山﨑:石油資源の枯渇とCO2の大幅な削減ができます。

瀧口:地球にやさしい素材でできているということですね。しかもしっかりしている素材で。

奥平:平たく言うとビニール袋だけども石油を使っていないということですね。もはやビニールではない。

瀧口:機能としても見かけもビニールですよね。

20190920_nikkei_27.jpg

山﨑:来年の春からレジ袋の有料化とか言われていますけど、海外なんて特にレジ袋の使用禁止や有料化など法規制がどんどん進められていますから、こういったところで非石油由来の素材は非常に好まれますね。なので世界中でゴミ袋だけでなくショッピングバッグなど、LIMEXを代替させていただこうかと。海外展開に力を入れています。

奥平:値段というのは従来の石油由来の袋とどれくらい違うんですか?

山﨑:そんなに変わらなくなってきていますね。僕らのパイロットプラントで生産するだけですとR&Dと生産とまだ国内で生産しているだけなので競争力がなかなか出てなかったんですけど、海外の既存のプラスチックや袋を作っている成型設備でLIMEXをお使いいただけるようなレシピ開発に力を入れていまして。僕らが普段何気なく使っているプラスチックも海外で作られているものが多くて、それと同じことをLIMEXもやらないと価格の競争力が出てこないんですよね。

奥平:レシピ開発というのも興味深いんですけど、最初この紙を作っている時は最終製品を作るところまで生産設備でやっていたわけですよね。この袋に関していうと生産設備自体は従来あるものでできるようになっているんですか。

山﨑:なっています。

瀧口:ではもともと買い物に行った時にもらうビニール袋を作っている工場で。

20190920_nikkei_30.jpg

山﨑:そういう工場でLIMEXをお作りいただくようなレシピ開発を我々が今やっています。海外で生産したものを海外で使っていただいたり日本で使っていただいたり、そういうことをやろうとしています。

奥平:ではそのレジ袋を使っている工場からすると単に仕入れを変える、機械の設定を多少変えるくらいでいけるわけですか。

山﨑:あと生産技術もあるので、うちのエンジニアが行ってサポートさせていただきます。

奥平:大きな設備投資がなく転用できるわけですか。

山﨑:世界中がこれだけプラスチックの課題が叫ばれる中で、圧倒的なスピードでLIMEXを広めていくためにみんなで力をそこの開発に集中したわけです。

奥平:基本的に紙を使っているもの、プラスチックを使っているものは代替できるということですか? まだできないこともありますか?

20190920_nikkei_32.jpg

山﨑:溶けないんですよね。なので溶けるものや透明でなければいけないものは今の段階では難しいですね。

瀧口:トイレットペーパーの代替はできないわけですね。

奥平:ちょっとゴワゴワしそうですけどね(笑)。

山﨑:プラスチック成型品の中でも透明でなければダメだというものも対応が難しいですね。

奥平:いま話題になっているストローくらいはいけそうですか。

山﨑:ストローはできます。僕らは植物由来樹脂の方のグループで今、開発しています。

奥平:植物由来の樹脂の会社というのはバイオワークス。これは買収したんですか?

山﨑:そうですね。彼らが扱うのは植物由来樹脂という、もともと10年くらい前に日本でもブームになったんですけど。

奥平:トウモロコシとかありましたよね。

20190920_nikkei_35.jpg

山﨑:そうです。でも耐熱性とか加工適性が悪い、価格が高いということでなかなか普及しなかったんです。その耐熱性と加工適性を上げるための改質剤を開発していたベンチャーだったんですね。彼らの改質剤と植物由来の樹脂と僕らの石灰石と合わせて作った時に、石灰石を主原料にすることによって価格が下がる。彼らの技術を使うことで耐久性が担保できるというので、一緒にやりましょうと。今世界中からどの大陸からも偏ることなく500を超えるお問合せをいただいている。そういったことにスピードを上げて答えていくために一緒にやりましょうということでチームに入っていただきました。

奥平:ではこの辺りの袋には彼らの技術が入っているわけですか。

山﨑:入っているものもありますし、また違うものもありますね。植物由来樹脂だけど生分解しない樹脂とかいろいろあるんですね。その国のいわゆる回収事情ですとか、ごみの最終処分の状況に合わせてどういったものを提供していくかということは考えています。

(C)Paravi