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福原:逆にすごい認知が動いていたらすごく簡単にできるはずなので、止まったということは必ずしもご自身にとって楽な組み合わせではないんです。言葉の組み合わせが右に左にすごいスピードで変わっていくので、その中で例えば自分と「外交的」ということに近いことがついていくと、自分が外交的だとすっと行けるんですけど、自分と「内向的」という言葉が入ってくると、自分は内向的じゃないなというのが視野に入ってしまうので、動きが変化してしまいます。そういう所からご自身がどういう性格傾向を持っているかということを見つけにいくようなテストです。

奥平:結局何を選んだのかではなくて、もっと深いレベルのものを見ているわけですね。迷っているとか止まっているとか。

福原:指の動きですとか、どの組み合わせの時により時間がかかったか、などですね。間違いと言ってもすごく簡単な分類分けゲームじゃないですか。そこの中における脳の独特なバイアス、潜在レベルを探りに行くという、非常に世界でも知られているテストになります。元々は潜在的な黒人差別や女性差別を調べるもので、認知レベルでは誰も女性差別を言わないわけですよね。

でも日本の今の世の中でも女性差別が現実的にあるのは、潜在レベルで多くの人たちにとってそれが楽なんですよね。そういうものを探りにいくためのものを、より性格的なものに応用しているわけです。

瀧口:元々そういったところに使われていた手法なんですね。

福原:そうです。

奥平:より深いレベルで判断されているわけですね。

福原:潜在レベルでいうと、そこでもお二方結構違うんですよね。

瀧口:逆に出ているものもありますね。

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福原:例えばここの数値を見ていると、瀧口さんの場合保守性と平穏性が結構高い数値として出ているんです。後で出てくる誠実性も高い。周りにルールを守らせるというのもありますので、典型的なクラス委員長的タイプですね。

瀧口:なるほど。

奥平:保守的ですか?瀧口さん。

瀧口:保守的なんですかね。

奥平:割と革新的な気がしますけどね。

福原:逆に表では革新的って出ているんです。ですので事後的な教育などを通じて好奇心旺盛な形になっているんですけど、実はご自身が楽なのは大きな変化というより安定した状態なんですね。

瀧口:そういう風に読み解くわけですか。一方奥平さんの場合は保守の反対の開放性が高いですね。

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福原:新しいことを引っ張っていくタイプですね。最近の脳科学や行動遺伝学で分かってきたことで、新規性というのがどういう実験から明らかになって来たかと言いますと、新規性に関わる遺伝子をいじったラットをいくつか用意するんですね。それを迷路の中に入れてえさを遠くに置くんですが、生き残るラットと死んじゃうラットがいるんです。

新規性が高いラットは最後まで探し続けるんですが、新規性がないとその場にとどまってしまうので、エサがなくて死んでしまう。そういうことがわかってきたものですから、これだけ見ると瀧口さんは死んでしまうんです。

瀧口:えー、そうなんですか(笑)。悲しい。

福原:奥平さんはそこを探し続ける。

瀧口:サバイバル力が強いんですね。

福原:もっと奥平さんは新規性が高いと多動傾向みたいなところにもつながるのですが、奥平さんは決して強いわけではないので。

瀧口:平穏性の反対は繊細性なんですか。

福原:もともとこの検査は右側の項目の程度を測るもので、左側はある意味造語になっています。右側が精神科医の先生方が世界中で使われている"ビッグ・ファイブ傾向"と言う言葉になっているので、お二人とも繊細傾向は強くないですが、奥平さんの方が若干繊細傾向は強いですね。危機時において瀧口さんは安定していますが、奥平さんは危機時になると細かいところにも目が行く。
 
瀧口:変化に気が付くわけですね。私はぼーっとしていて死んじゃう可能性が(笑)。

福原:そういうわけではなく(笑)。そういう場合でも対応できるということですね。