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簡単なスマホ操作で質問に答えていくと、あなたの適性や性格、スキルをAIがズバリ分析する。そんな検査ツール「GROW」を開発し、数々の大企業に提供しているスタートアップがIGSだ。福原正大社長は高精度の人材評価が働く人の成長を支え、組織を変えていくと指摘する。その信念が生まれたきっかけは、自身の留学時代の経験にあるという。

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瀧口:今日はIGSの福原社長にお越しいただきました。福原さん、よろしくお願いします。

福原:よろしくお願いいたします。

瀧口:福原さんの会社は適性検査を行っている会社ということでよろしいでしょうか。

福原:私たちIGSは人の能力を可視化・ビッグデータ化して、その能力を伸ばすことを支援する会社です。

瀧口:そして今回私たちもその適性検査を受けさせていただいたんですよね。

奥平:ここに成績表があります。

瀧口:パーソナルアナリシスリポートと書かれていますね。結果を見ながら福原さんにどういう見方をすればいいのか解説していただけたらと思いますが、「いっせーのせ」で開けましょうか(笑)。

奥平:通知表みたいですね(笑)。

瀧口:いっせーのせ!

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福原:お二方だいぶ違いますよね。私たちは大きく二つのテストをしていまして、まず左側はどういうものかというと、あまりご自身が普段意識していない潜在レベルでどのような状況が楽なのか。心理的な言葉でいうと気質と言いますが、遺伝子との相関が高いと言われているものを探るテストになります。そして右側はいわゆる360度テストというものなのですが、周りからの評価ですね。行動特性。

ただその周りからの評価なんですが、これまでのような周りの人の忖度、例えば瀧口さんだから甘くつけよう、辛くつけようというところまでも指の動きですとか、その人がどういうタイプなのかというものを探りながら、より適正な数値を取ることで、よりその方々の能力を伸ばすための支援ツールという形になっています。

瀧口:今回私たちが適性検査に答えさせていただいた結果に加え、この番組の3人のスタッフさんにも協力していただいて、360度評価の他者評価として落とし込まれているということですね。この円グラフ、気になったのが自己評価と他者評価が重なっているんですけど、見てください。私のこの自己評価の高さを(笑)。

奥平:随分かい離していらっしゃいますね(笑)。私結構近いですよ。

瀧口:それどころか奥平(和行)さんは他者評価の方が高いですから。

福原:奥平さんのように他者評価がここまで高い方って、正直私たちのお客様50万人全体で見てもそんなにいない、非常に稀なタイプでいらっしゃいます。

奥平:恐縮です。

福原:いろんな意味で周りから評価をされていらっしゃいますし、私たちも社長さんなどさまざまな方たちのデータを取らせていただいていますけど、その中でもトップ上位層に入ってくるような他者評価の数値です。そして瀧口(友里奈)さんの場合は・・・。

瀧口:本当に恥ずかしいんですけど(笑)。

福原:20代後半から30代前半の自己評価が高い方というのは、絶対的な自信があるのでその後の強みになるんです。逆にこういう強みや自信がないとチャレンジができませんから、チャレンジをしていく中で他者評価が付いてくるという意味では、非常に成長余力が大きいと見ることができます。

奥平:そういう見方ですね。(瀧口さんは)成長余力がある人。(自分は)余力があんまり無い人。

福原:逆に奥平さんはご自身のことをもっとすごいって言ってもいいくらい、他者評価が高いので。

奥平:私控えめなんですね。

福原:ある意味控えめということもあるんですけど、要するにもっといろんなことにチャレンジできるだけのすごい力を持っているという数値になります。

瀧口:本当に不思議だったのがこの適性検査を受けた時、クイズのようなゲームのような感じでやっていたのに、いつの間にこんな自分の自己評価が測ることができたのかというのが不思議で。どういう仕組みなんですか?

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福原:ゲームは左側の潜在意識のテストですね。

奥平:「チワワは犬か?」とかですよね。

福原:あれは潜在能力を測る、私たちの特許が成立しているもので、東京大学との共同特許なんですが、あれは何を探ろうとしているかというと、例えば私たちは認知レベルでどう見せようかとか、どう見られたいってあるわけですよね。それって本当に自分が心から楽な状態かというと、多くの場合苦しかったりするわけです。その中で何を見ていく必要があるかというと、顕在能力の裏にある潜在レベルでどういう性格を持っていたり、どういうバイアスを持っていたりするのかということです。これらを知っておくことによって、ご自身がいろんな能力を発揮することができます。

最初は簡単な分類分けゲームだなって認知レベルでやっていくんですが、だんだん認知レベルが落ちてきて、より裏にある潜在的な脳が動き出すんですね。たまに止まったりすることありませんでしたか?

瀧口:迷うことが多かったですね。