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奥平:今皆さんは事業エリアとしては基本的に国内にフォーカスしている形ですよね。Googleはグローバルカンパニーなので違いがあると思うんですが、いずれ海外進出をお考えなのか、その辺はいかがですか?

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倉岡:弊社は今日本市場をベースにやっていて、日本市場をまずやるというのはいろんな意味で理にかなっていると思っていまして。まず日本語で守られるというのが現実的にあるのかなと思っています。(アメリカの)シリコンバレーだとスタートアップがたくさんいて競争もすごく大変で。日本も競争はありますが、熾烈なのかというとそうではない。あとは市場の大きさという観点でも、日本はすごい大きいところなのかなと思っています。

ただ一方で裏を返せば限界があるのかなと思っていて、特に私はオンラインとオフラインの間を行くようなサービスなので、そういうことをやる中で日本って便利なんですよね。ネットが普及する前からコンビニもあり交通も利便性がある。一方で中国やアフリカはそもそもそういうインフラがない中でスマートフォンが普及して一気にいろんなイノベーションが出てきて、本当にいろんな利便性という観点だとむしろ日本をぶち抜いていくようなことが結構あるのかなと思っている中でいうと、やはり不便さといったところの大きさが相対的に日本だと見つけづらいではないですけど、そこが難しいところかなと思ったりします。

とはいえここにいる人たちがやっているようなことというのは、日本の問題に限った話ではないと思いますし、グローバルというところは見据えて事業展開はしていきたいなと思っています。

奥平:佐藤さんはどうですか、グローバルの観点は。

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佐藤:私が去年の1月に「ヘイ」という会社を立ち上げるまで経営していた「フリークアウト」という上場企業があるんですけど、そこは売り上げの半分が日本国外からのものになっていました。これはやはりGoogleにいて良かったなというところでもあるんですけど、当たり前に海外のマーケットを目指せるようなマインドセットが身に付くということと、あとGoogleにいて思ったのはまあまあ雑に市場参入するなと。

国外市場に対してあまり現地の事情とか最適化みたいなところを大きく考慮せずにパッパッとやりに行くパワフルさ。日本に住んでいるとどうしても日本の市場の特性もあって、自分たちに合うものはこうだからという思いもあるし、逆に外資が日本に参入してくるときも難しいことあるよねっていう目線で見ちゃうので、自分たちが他の国に行く時もその目線で見ちゃうんですけど、本当に僕が見えている範囲でこんなに大雑把に他の国に行くんだなと。そのまんま持っていく。

それで成り立つような強いペイン、大きいペインに対応していればパワフルにグローバルエキスパンドできるんだというのはすごく学びになったので、それは今の会社でも同じ目線で考えています。

瀧口:普遍的なペインを見つけられるかどうか、というところですよね。では平良さんお願いします。

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平良:実は小さいながらやっていまして、僕らのやっているファンコミュニティのサービスで一番大きな市場だと思うのはK-POPです。2019年僕の中で一番インパクトがあったのは、皆さんあまり知らないかもしれないですけど、"BTS"、防弾少年団。アジア人のグループで初めてビルボードと全英でナンバー1をとったアーティストです。

ウェンブリー・アリーナ、あの映画『ボヘミアン・ラプソディ』でクイーンがやったところで2日間コンサートをやって。もともと日本では3、4年前に大人気だったんですけど、K-POPが欧米で受け入れられたというのがすごく大きなインパクトがあって。我々は、すでにK-POPのいろんなグループがあるのでその人たちにファンコミュニティをやってもらっています。日本のファン向けにハングル語でコミュニケーションしてもらって、ファンの人たちも一生懸命自分たちで訳してコミュニケーションしてもらっています。

奥平:翻訳は入れないんですか?

平良:なしで。なぜかというとその方が遊びがあって面白いんです。大ファンなので調べるわけです。コピペしてGoogle翻訳とか使って。

奥平:そこでGoogleが出てくるわけですね(笑)。

平良:「誰かやっていたかな」みたいな(笑)。そういうものを使ってやってくるので、ファンはそうやって楽しんでくれていて。僕らはそれをインバウンドと呼びますが、逆もしかりで日本のアニメや声優のコンテンツでスペイン語圏のファンがコミュニケーションをとって「何だこの言葉は」みたいなこともあるので、とりあえずアウトバウンド、インバウンドの考え方でコミュニケーションを広げていって、ゆくゆくはK-POPのアーティストがインドネシアのファンに向けてということができるように準備を進めています。