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奥平:今日はex-Googlerということなんで、改めまして、Googleって人気企業じゃないですか、平たく言うと。なぜ辞めてまで起業しようとされたのか、それぞれお聞かせいただけますか。

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佐々木:僕の場合にはGoogleで中小企業向けのマーケティングを担当して、中小企業の方にインターネット広告を使っていただくという仕事を、日本、アジア・パシフィック全体でやっていて、すごく大きな意義を感じていました。中小企業にとって、テクノロジーによって大企業よりもある種強くなれるみたいな部分を実現できる、これってすごく面白いことなんだけれども、一方でそれを知っている中小企業の人たちはあまりいないと。

これを変えていくのは面白いと思ってやっていたんですけれども、やっていくうちに段々、インターネット広告だけ変えていっても中小企業のテクノロジー活用は変わっていかないんじゃないかということを思い始めました。さらにアジア・パシフィック地域全体を見るようになって、このままだと日本の中小企業のテクノロジー活用って、ある意味新興国と比べても遅れていってしまう。

例えば、インドだと当時でも、自分をYouTubeで宣伝するタクシードライバーみたいな人がすでにいっぱいいて、それがもう2009年頃ですよ。10年くらい前にそういう人たちがいて、そんな状態の新興国があるのに、「日本はこのまま変わらなくていいのかな」と思うようになって。なので、広告だけではなくて、もっと経営の根幹に近い部分でテクノロジー活用を進めていくようなことができないかなと考えるようになったのがきっかけです。

瀧口:横山さんはいかがですか。

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横山:私の場合は、Googleの後にFacebookに転職していて、両方の会社でプラットフォームの中でデータをどう活用していくかということをやっていたんですけれども、日本のあるメーカーがものをつくってそれを販売するという仕事をしている時に、発展途上国の会社さんが、クオリティーはちょっと低いけれど値段も安い製品をどんどん出してくるような状況になって、経営者の方々が優位性がなくなってきていると悩まれていたんです。

一方で大企業ともお付き合いがあったのですが、そういう方々はデータで故障率を下げることをあらかじめ計算して、それを製造に生かしているということをやられていたんですよね。大企業さんが中小企業さんにそういったデータの使い方、学習の成果というのを提供できるような社会になれば、もっと日本全体の企業さんが強くなって、より良い社会になるんじゃないかと思って。そういうことを手助けできるような、もっと日本社会において良い影響を出せるようなことを直接やりたいという思いがありまして、起業するきっかけになりました。

瀧口:プラットフォーマーではできないことまでやりたいと思われたということですか。

横山:そうですね。GoogleやFacebookっていう大きい会社でできることも、もちろんいっぱいあると思うんですよね。例えば、クラウドサービスはコンピューターリソースっていう観点では非常に強いアセットがある訳なんですけど、とはいえ各国ごと、もしくは産業ごとのカスタマイゼーションだったり、最適化というところはやりきれない部分があります。そういったところをお手伝いできるようなプレーヤーはなかなか数が少ないので、我々の技術と経験が生かせたらと思ったのがきっかけになりました。