最終損益が193億円の赤字となったライザップグループ。事業買収による急激な拡大でゆがんだ構造をどう改革するのでしょうか。2019年が勝負の年になりそうです。
2019年5月に行われたライザップグループの決算発表。社長の瀬戸健さんの口から出たのは衝撃の数字でした。売上高を1000億円も伸ばした一方、最終損益は前期の黒字から一転、193億円の大幅赤字になったのです。80社以上に増えたグループ企業の構造改革のための費用が膨らんだためでした。
社長の瀬戸さんは24歳の時に健康食品の会社を設立。その9年後には結果にこだわるトレーニングジムのライザップを始めます。減量に成功したタレントを使ったCMの効果もあり大ヒットとなります。
しかし、その後さまざまな業種の事業を傘下に置く拡大路線を進めたことが今回の赤字を招いてしまったのです。
巨額の赤字を受けて本業のライザップのトレーニングジムでも改革を始めます。会員数13万人、全国に約190店舗を展開するライザップでしたが、売り上げ目標が達成されていませんでした。
そこで目を付けたのが健康志向のシニア層です。従来の1対1指導ではなく、トレーナーが一度に何人も指導することにより、料金を従来店舗の5分の1程度の月額4万円に抑えました。
グループ会社の立て直しも急務の課題です。本業との相乗効果が期待できない事業は売却にも手を染めています。
また、ライザップグループ全体の3分の1にあたる730億円を売り上げるワンダーコーポレーションの再建がライザップグループ復活の鍵を握ると位置づけ、改革を進めています。書籍やDVD、ゲームソフトなどを販売してきたワンダーコーポレーションでしたが4期連続で赤字を計上していました。
ワンダーコーポレーション再生の要と考えているのがトレーディンクカードの販売です。アニメや漫画のキャラが描かれたトレーディングカードは市場規模が1000億円ともいわれる有望な分野です。
全ては2019年が勝負、進退をかけ構造改革に挑むと瀬戸さんは言います。
この映像と記事は「ガイアの夜明け」(2019年5月21日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
テレビ東京の経済報道番組とTBSの「がっちりマンデー!!」を"早見"できる「パラビジネス 見て得する!サクッと経済」は毎日配信中。
(C)テレビ東京
【こちらもオススメ】なぜ安い?価格1100万円の「箱型住宅」米で話題沸騰"こんまり流"片付けトヨタ・スープラが17年ぶりに復活!
- 1