2019年4月にハンガリーで行われた世界卓球。世界最高峰の大会で頂点を目指す戦いが行われていた会場で、スポーツメーカーもしのぎを削っていました。
今回初めて出展した日本のミズノ。新商品の卓球ラバー「Q5(キューファイブ)」を持ち込み会場に乗り込みました。ラバーは消耗が激しく頻繁に張り替えるため、卓球用品市場の約4割を占めており、メーカー間の競争も激しい商品です。
シューズやユニフォームでは世界的に有名なミズノですが、ラバーの販売でほぼ"無名"。そんな中、新たに開発した「Q5」で市場に風穴を開けようと定めた舞台が世界卓球。世界のトッププロに試してもらい売り込もうというのです。
大阪にあるミズノ本社で開発責任者の樋口直矢さんはハイスピードカメラで打つ様子を撮影、その映像から球の回転数などを割り出しています。
さらに、山積みになったラバーを1枚ずつ計測。材料の配合や厚さが違うゴムをつくり最適なものを探りつづけ、2019年に入ってすでに800枚ほど測定してきたといいます。
そうして臨んだ世界卓球の舞台。各国の代表選手やコーチなどに、必死に性能を説明する樋口さん。準備してきたハイスピードカメラでの解析データを駆使し、慣れない英語で必死にアピールします。
すると試し打ちをしたイスラエル代表選手は「ミズノがラバーを作っているなんて知らなかったし、とても驚いた!かなりいいね。スピンもかかるしパワーも申し分ない」と話していました。さらに、日本代表の平野美宇選手も「すごい、打ちやすかったです」とこちらも好印象。
気がつけば、Q5に興味を引かれた人々でブースが満員に。「不安が大きかったが、実際みんな楽しそうに打ってもらえて、触れてもらういい機会になった」と樋口さんも一安心。
新たな市場を狙うミズノの戦いは始まったばかりです。
この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年4月24日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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(C)テレビ東京
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