東京都が新たに構想している地下鉄整備計画。どこに地下鉄を通すかについては、臨海部の中央区と江東区でそれぞれの構想があり、駆け引きが激しさを増しています。
中央区が提案しているのは、銀座周辺から築地、勝どき、晴海などを通り、東京ビッグサイト(国際展示場)までをつなぐもの。将来的には、この案を拡大し、現在秋葉原まで来ている「つくばエクスプレス」とつなげる構想も出ています。
中央区がこの案の実現を目指す背景には、オリンピック後に急増することが見込まれる晴海エリアの人口があります。
現在、選手村予定地として21棟の建物が建設されていますが、その合計5,600戸分の部屋が、大会後には分譲や賃貸に出されるためです。
しかし、この地区の最寄り駅は「勝どき駅」。歩いて約20分、1.5キロメートルの距離があります。
一方、江東区の構想は、現在すでに開通している有楽町線を豊洲で分岐させ、東陽町、そして住吉まで伸ばす案です。
埼玉方面から臨海部へのアクセスを向上させようと、江東区は30年以上前から南北の交通の利便性向上について取り組んできました。東京都の担当職員から「新線整備のうち、有楽町線の延伸に一番力を入れて取り組んでいる」との証言を得ているとして、江東区担当者は早期実現を期待しています。
どの計画を進めるかを決める上で大きな影響力を持つのは東京都です。「都心部臨海地域の地下鉄の重要性は都としても認識している。臨海地域での開発動向も勘案しながら、臨海地域全体の交通アクセスの充実に努めていきたい」と小池百合子東京都知事は会見で述べています。
この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年4月5日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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