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奥平:たしかにスタートアップだと経営が良くなったり悪くなった時に内輪もめを起こしてチームが割れてしまうという話をよく耳にしますよね。そこは防止できると。

林:かなり防止できると思います。仲良い奴ばかりで固めちゃうとそれはそれで良くないですけど、ここぞというときにアンカーというか・・・組織の中で言い合える仲というか、信頼関係は大事です。

端羽:うまく行ってない時だけじゃなくて、うまく行っている時もけんかをするんです。

瀧口:そういうものなんですか。

端羽:「これが大事」とか「あれが大事」とかそういう議論はよくするんですけど、たくさん議論しても元々好きなわけです。そういうのはやっぱりありますよね。

瀧口:日本社会だと本音と建て前を使い分ける方もいる中で、気兼ねなく議論できるのはすごく良いですよね。先ほどカンペが出てきましたが、SLAはスタートアップ気質があるんですか?

端羽・林:うーん・・・。

林:ないですね。

全員:(笑)。

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林:ないからこそ入れていきたいというか。スタートアップって会社を作るだけじゃなくて、大企業の中で事業を起こすのもそうですけど、東大生って頭が良すぎるんです。アホなリスクリターンが取れないんです。伊藤みたいに(スイスに本社を持つ金融機関)UBSのトッププレイヤーを辞めてウチにくるとか意味不明じゃないですか。リスクリターンとか考えていないんです。そういうのに踏み出せないというか・・・頭良いゆえに意思決定ができないので。

瀧口:その中でも(フィナテキストに入ることを)決められたのは何故ですか?

林:やっぱり3ヶ月の売上を見たからです(笑)。

端羽:そこを見ちゃったからね(笑)。

伊藤:そうですね。でもやっぱりさっきの話じゃないですけど、新しいものを作る経験を真横でしている人がいたり、こういうイベントで先輩が新しいものを作っていてすごく楽しそうに熱量込めているのを見ると、「意外とできるかも」とか「やってみようかな」という思いはすごくしやすくなります。

端羽:「あの先輩が起業できるなら俺もできるかも」みたいなね(笑)。

伊藤:本当にそうですね。

瀧口:「テニスだったら俺の方が強かったのに」みたいな(笑)。

奥平:東大は理系学部でもすごく起業する人が増えてきて、この番組の前身の番組で東大の松尾豊先生に出ていただいた時にお話を伺いましたが、総括するとみんな近所でやっていて「あいつが起業したから自分も」という部分は大きいのかなと思いますね。

伊藤:多分大学受験も一緒ですよね。進学校に行くとみんな東大を受けるから自分も受けたら受かっちゃうみたいな。周りがやっているのって大事で、いかに身近にするか。たぶんこのサークル自体がベンチャー気質があるというわけではなくて、たまたまやっている人が少しいて、そこからこういうネットワークができて、身近になったのでチャレンジする人が増えてという結果だと思います。

瀧口:スタートアップの気質って伝播していくんですね。

端羽:そういうものだと思います。

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瀧口:しかもワクワクしていく気持ちが伝わっていくという印象ですね。SLA以外でも人脈に助けられたことなどはありますか?

奥平:まさに東大エッジキャピタルのイベントでも人脈のお話をされていましたよね。「どういうところからサポートを受けていますか?」というお話で「人脈だ」と。(アメリカの)シカゴでしたっけ?

林:それは僕の会社ではなくてエッジキャピタルの別カンパニーの話なんですけど、彼らの人脈を活用させてもらったりするケースもあります。人脈って一歩間違えると「人脈野郎」みたいになってしまって、それはそれで危険かなと思うところもあるんですけど。人脈ってある程度お互いが同等だから成り立つというところもあると思います。でもそれがあると物事を進める時に進めやすいというのもありますね。

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奥平:このサークル一つとっても人脈を広げていく良い形だと思うんですけど、海外だと出身国のネットワークだったり、西洋系だと教会のネットワークだったり地域だったり、いくつもネットワークが多層的になって人脈を使える部分があると思うんです。でも日本は会社だけ、家庭だけというようになかなか広がりにくい環境だったと思うんですが、今後こういうネットワークはいろいろな階層で広がっていくと思いますか?

端羽:思います。私も今、熊本高校のネットワークもあるし、ゴールドマン(・サックス)には1年しかいなかったんですけどゴールドマンの人達のネットワークもありますし、いろいろなところでつながっているので。やはりSNSはありがたいですね。

奥平:最近世間では悪者にされていますけど(笑)。

端羽:例えばこの前もビジネススクールの友達に、「当時のあの写真を探しているんだけどないかな?」と言ったらすぐに見つけてきてくれて。何年も話をしてないのに気軽にやり取りできる。活用しない理由がないですよね。

林:僕は端羽さんがおっしゃっていたように自然体で、人脈を築くためにSNSをやっているわけではないんでけど、"Stay in touch"がしやすくなりましたよね。またこういう風に言うと帰国子女みたいな感じですけど、日本語だと何て言うんでしょうね。連絡を保つ(笑)。ネットワークは保持しやすくなったんじゃないかと思います。

瀧口:そういう意味でSNSも活用して"Stay in touch"することが大切ということですね(笑)。最後に伊藤さん言い残したことはありませんか?

伊藤:え?

全員:(笑)。

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