日本有数の温泉街、熱海。駅前は多くの観光客で賑わっています。ところが、駅から15分ほど歩いた街の中心地は、人がまばら...。そんな一角に行列ができています。店ののぼりに書かれていたのは、なんと「毒饅頭」。「 毒」とは一体⁉
店内では、その「毒」を試食する客が...。食べても大丈夫なのでしょうか?
実は、このまんじゅうは、生地に"ドクダミ"が練り込まれている温泉まんじゅうなのです。"ドクダミ"は、日本全国どこにでもある植物。独特の苦みがありますが、煎じて生薬として飲む人もいます。
この「毒饅頭」は品質の良い兵庫県産の"ドクダミ"をパウダー状にして生地に練り込み、工場で一つ一つ丁寧につくられます。
味は2種類で、"ドクダミ"の量を4分の1にしたマイルドなものもあります。温泉まんじゅうは、すでに熱海で定番の土産。ネーミングと独特の味で客の興味を引こうと、「毒饅頭」(4個入り 1箱1,500円・税込み)を考えました。
職人一つ一つ手作りの桐箱の中にまんじゅうとおみくじが入っています。おみくじは、すべて大吉。店のスタッフが熱海市にある16の神社すべてを回り、願掛けを行っています。
客を引き寄せるもう一つの理由は週に1度しか営業しないことです。通販も卸もしていないので、この店に来て買うしかありません。
この戦略が見事にはまり、1日300個の限定販売は、開店後3時間程度で売り切れ。伊豆半島合同会社の畑中賢太さんは「毒饅頭という商品を通して、再び熱海の中心街が盛り上がっていければ。」と話します。
この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年3月8日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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