この春新しいアトラクションがスタートし、2020年には任天堂とタッグを組んで大型エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」をオープン予定のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)。2020年以降は毎月1,000人を採用しないと手が回りません。

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しかし、USJのような人気施設でも安定的な人手確保は困難です。「現在在籍しているクルーの長期的な定着を考慮し、採用市場でも魅力的な水準」として、USJは2020年4月から1000円の時給を一律30円引き上げることを決定しました。30円上げるだけで人件費は年間2億円以上の負担増となりますが、良い人材を集めるためには時給を上げるしかないといいます。

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他の業界でも、アルバイトの確保はし烈を極めています。東京都内で居酒屋「ばかたれ」を経営する禹在賢社長は、長期のバイトでは人が集まりにくかったことからスポットバイトアプリ「Job Quicker」を導入しました。

単発で、1日だけでも働ける人材を募集することができるアプリで、1週間前に募集をかけると採用当日までに30人以上の応募が来るそうです。毎回仕事の説明をしなくてはならないため多少の手間はかかりますが、このアプリの利用者は飲食店経験者が多く、即戦力となる人材が集まりやすいといいます。1募集当たりの掲載料は3,500円と企業にとっては割高。しかし、「客がたくさん来るため、人件費が高くなったとしても売り上げが高い方がメリットがある」と禹社長は考えています。

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この1年でアプリの利用企業は4倍に増加。「Job Quicker」を開発したリクルートジョブズの竹村文吾さんは、「働きたいときに働けるという(働き手に)寄り添うという形でないと、なかなか人が確保できないという実態が見て取れる」と、今後さらに伸びていくことを見込んでいます。

この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年3月8日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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