東北大学とNTTドコモが歯周病を発見するアプリの開発で提携しました。スマートフォンで歯茎を撮影して、AIが歯茎の色や形から、歯周病の可能性があるかどうかを判定します。東北大学が持つ症例データに、ドコモの画像解析技術を組み合わせました。

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そのほかにも、医師が使うことを想定した口腔がんのリスクを判定するアプリなども開発する予定です。今後、AIに学習させる症例数を増やして精度を上げ、2022年度の実用化を目指します。

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NTTドコモの担当者は「早期発見、早い段階で対処できる医療を、身近なスマートフォンを活用して実現していきたい」とその狙いを語ります。

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厚生労働省の承認を目指す治療アプリの研究も進んでいます。医療系ベンチャーのキュア・アップが開発したのは「禁煙治療アプリ」。現在、薬事承認準備中だといいます。一般的な禁煙外来では3カ月に5回通院して、禁煙補助薬の処方を受けながら治療を進めますが、この治療は通院と通院の間は医師から直接のサポートは受けられません。

この「禁煙治療アプリ」は、患者が毎日入力する情報に基づいて、個々の生活実態や依存状態を自動で診断。アドバイスなどを送信する仕組みです。臨床試験では、アプリを併用した場合、禁煙成功率が大きく向上したということです。

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承認前の公開は法律違反の恐れがあるため、先行して法人向けの「禁煙支援アプリ」を開始しています。このアプリでは、ユーザーの状況に応じたメッセージを受け取ったり、専門家からのサポートを受けることができます。

佐竹晃太社長は「副作用がなくて既存の治療と遜色ない効果がある。医薬品や医療機器に加わる形で、アプリによる治療が普及すると考えている」と話します。

この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年2月21日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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