岡山県備前市日生町(ひなせちょう)にある「お好み焼き ほり」。新鮮なカキがたっぷりと入ったお好み焼き「カキオコ」(950円)を目当てに、人々が行列を作っています。休日には2時間待ちが当たり前というこの店を切り盛りするのは、2代目の堀律子さん。生地の上に130グラム以上の新鮮なカキを惜しみなくのせ、30年間「カキオコ」を作り続けています。

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瀬戸内海に面した日生町は有名なカキの養殖地です。身が大きく味が濃い、とてもおいしいカキが育ちます。1960年代、傷がつくなどして売り物にならないカキを活用しようとお好み焼きに入れたことから「カキオコ」は生まれました。カキを丸ごと使うようになると、地元で愛される人気料理になりました。

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たまたま店へ入って「カキオコ」を食べ、そのおいしさに衝撃を受けた岡山県庁の職員江端さんの勧めで、堀さんは、ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」などに出場。「カキオコ」は一躍、全国区の人気グルメとなりました。

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「町全体でにぎわいが欲しい。カキオコを通して日生のカキはおいしいというのをPRしたい」と堀さん。今や日生町にある15軒ほどの「カキオコ」店は、どこも行列をなしています。

堀さんの店が昔も今も行列を生むもう一つのワケが。生地作りに使う秘伝のだし。先代から受け継いだ、魚介などの門外不出の配合で生地にうまみを出し、それがカキの甘みと絶妙なバランスを生み出すのです。

この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年1月4日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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