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奥平:中期的にはどういう画を描かれているんでしょうか。今のお話でいうとスモールセラーの応援みたいなところが基本的なエリアだと思うんですが、それでずっと大きくなって、例えば地理的に広げていくのか、もっと別の方向感があるのか。統合のビジョンとも関係してくると思うのですが、どのようにお考えですか?

佐藤:基本的にはコイニーもSTORE'S.jpもテクノロジーの恩恵をまだ十分に受けられていない中小事業者や個人の方々を支援していくというところは変わらないので、そこをどんどん顧客のセグメントを上に上げていくというか。例えば今だとQRコード決済事業者の皆さんがすごく大きい小売流通系の会社さんに導入していらっしゃると思うんですけど、ああいうところをバリバリやっていくというよりは、スモールミッド(中小)の人達を狙っていって、それを例えば東南アジアとかインドとか、リージョン(領域)を広げていくということになると思いますね。

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奥平:QR決済のお話が出ましたけど、中国を見るとクレジットカードの端末が入れられなかった所が導入している。コイニーは普通に端末を入れるよりは相当安くなっていると思うんですが、(中国のように)あれを入れられない人を狙っていく技術かな、と理解したんですが、日本だと大手小売店と組んでいるので、だったら別にクレジットカードやSUICAでいいんじゃないかいう気がしますが。今のQR競争、どうご覧になりますか?

佐藤:結構それが先ほどの大手事業者とコイニーの違いという部分にも表れるのかなと思うんですが、短期の経済合理性から言うと明らかに大手の皆さんに導入いただく方がスピードが上がる。どうしてもSMB(中小企業)の皆さんを開拓するのって、チャネルがほぼないんですよ。営業を走らせるとリターンよりもコストの方がだいぶ大きくなってしまう。なのでなかなか取れないそうなんですね。中長期で見ると当然そういう顧客がたくさんいるというのはひっくり返らないことなので、そこを取れているというのは重要なんですが、なかなかその判断をするのが、普通の会社員の皆さんの意思決定だと難しい。結局それをやりたいと本気で思っている創業者がジャッジしないと、なかなかそういった中小の顧客開拓を粘り強くやろうというのは難しくて。

Square(スクエア)はアメリカでそれを一生懸命やって、中身開けてみると大手ばかりでした、という風にもなっていなくて、実際にそれが本当にそうなっている。我々もどちらかというと、そこ(中小企業)を軸に粘り強く顧客開拓していって、彼らがテクノロジーの進歩をちゃんと価値として感じられるように、とか。自分たちの商売をちゃんと続けられるのに注力し続けるのが重要なのかなと。QRの皆さんはどうなるかわからないですけど、スピードを上げようと思うと、ああいう大手の会社さんに入れるのが、一気に取扱高大きくなるので、そうなりがちなんだと思います。目標設定だけポーンと置かれると、大きいところからはめていくというか。

奥平:あの人たちがSMB、中小の土俵にきてガチンコになるという将来図は予想されているんですか?

佐藤:そういう意味でいうと、そのセグメントにおいてもパートナーになれるかなと思っていて。日本って決済手段がめちゃくちゃ多い国の一つじゃないですか。カードがあって、電子マネーがあって。

奥平:コンビニのレジ周りなんて大変なことになってますしね(笑)。

佐藤:大手流通さんはそれぞれの個社と契約をして、オペレーションもそれぞれすることに別に問題はないかなと思うんですけど、小さいお店さんになればなるほど、決済手段を14個並べますといってもオペレーション上の負荷がとても高いので。僕らのものをポンと入れておけば例えばQRコードも電子マネーもクレジットカードも使える。これ一つでいいんですよ、管理画面も一つですよ、としてあげられる付加価値は結構高いんじゃないかと。僕らQR決済事業者さんとも契約して、我々の端末でも全部使えるようにしていく。

奥平:自分でやるというよりは、どちらかというとたくさん現金使ってマーケティングしている人たちと組んでやると。

佐藤:そうですね。そういう準備を今しています。