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瀧口:以前佐藤さんが登壇された講演を聞かせていただいたんですけど、その時にコオロギバーを作っている会社に投資されていると伺ったんですが、

奥平:食べるコオロギ。今日はないですよね。

佐藤:今日はちょっと持ってきていないですね(笑)。

奥平:安心しちゃいけないですね(笑)。

瀧口:コオロギをバーにすると。

佐藤:そうですね。2年前くらいに食糧問題みたいなものを自分の中でテーマ設定した時期があって、例えば室内でフルーツが育つものだったり。そのタイミングで投資しました。

奥平:アメリカでは肉を使わない肉を作ったりしますよね。

佐藤:ずっとコオロギの研究をしている先生が作った会社で、コオロギって食料としてエネルギーを生み出す効率が一番高いものの一つだそうです。育てるのが簡単というか。

瀧口:安価に育てられて栄養が一番取れると。

佐藤:食べ物を育てるために何かしらエネルギーが必要じゃないですか。そのリターンとしてエネルギーが生み出されるわけですけど。その効率がいいものを選んでいくと、その一つがコオロギという。

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佐藤:今、heyとは全然別のプロジェクトで、グロースカントリー(成長国)の公共財をどういうふうに作っていくかということにチャレンジしている案件がありまして。昔だと電車というのは国営の企業、今でいうとJRさんが電車網を作って提供しているわけじゃないですか。逆にいうとその時代も自家用車は単位がすごく小さいので個人所有になっていたと思うんですけど、今はそれこそそういう単位が小さい財もシェアリングでカバーができると。

公共交通機関ってある意味シェアだと思うんですが、車は単位が小さいうえに効率上どうしても個人所有にならざるを得なかったのですが、そういう財がインターネットを通じて、どこにあるか、誰が使っているかというのを簡単に測定できるようになっているので、将来的には車のようなものも個人所有ではなくて公共財として流通させることができるんじゃないかと。それこそGrabとかGOJEKとかUberがあると。そういうことをグロースカントリーでやる時に、そもそもシェアするための車がないので、こちらでバコッとまとめて買っちゃって、それを提供できるような仕組みを今作ろうとしていまして。

奥平:車も提供すると。

佐藤:そうです。車ごと提供します。

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瀧口:佐藤さんは本当にいろいろな顔を持っていらっしゃって、謎の男という気がするんですけど(笑)、ご自身ではどういうお人柄だと思っていますか?

佐藤:実際に自分で何をやっていますか?と聞かれると一言でこうです、と答えるのが難しくて。なので自己紹介苦手なんですよね。結構作っているプロダクトもインフラっぽい地味なものが多くて、あまり表に出てロゴが目立つようなものや、一般コンシューマーが使うものではないので。

奥平:BtoBですね。

佐藤:そうです。お仕事の中で使われて、ハッピーになったり楽しくなったりするというのがそもそも好きなので、なかなかそれを使ってくださるユーザーさんやターゲットの方以外に説明することが非常に難しい。

瀧口:たしかにBtoCのビジネスだとあのアプリ使っている、というのはありますよね。

佐藤:そうなんです。そういうことを言える人に憧れているんですけど(笑)。ただ裏方の仕事が好きなんだと思いますね。主役になる人たちがいて、その人たちが使っていて楽しくなったり儲かったり楽になったり面白くなったり、そういうものを作るのが楽しいので。自分でやるのは全てそういう事業ばかりですね。

瀧口:heyの事業はまさにそういう感じですよね。

奥平:決済だったりECのサイト運営だったり、一般消費者からは見えづらいところですね。

佐藤:そうですね。

瀧口:でも確実にその人たちの生活に根付いているということを目指していると。

佐藤:はい、そうです。

(後編へ続く)

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