2017年に経営破綻したアメリカのおもちゃ販売大手トイザラス。日本では別法人として営業を続けています。いま日本のトイザらスは小型店を相次いで出店しています。そこにどんな狙いがあるのでしょうか。
東京・墨田区にオープンした、日本トイザらスの新店舗。東京23区初の小型店で、広さは従来の3割ほどしかありません。売り場を狭くした一方、実際におもちゃを使って遊べる「プレイ・テーブル」は2倍の広さに。
これまで郊外の大型店を中心に展開してきたトイザらスは、なぜ小型店に舵を切ったのでしょうか。日本トイザらスのディーター・ハーベル社長は、「今の家族で考えると、一番足りないのは時間。買いやすく、時間が効率的に使える環境の中に小型店をオープンするのは大切な戦略」と話します。独自戦略を打ち出す背景には、アメリカの二の舞になるまいという危機感があります。
米「トイザラス」は、アマゾンなどネット通販の急拡大や価格競争に敗れたことで業績が悪化し、倒産を余儀なくされました。日本トイザらスはどう生き残っていくのでしょうか。
生き残り策の一つとして打ち出したのが、店舗とオンラインの併用です。店に商品がない場合でも、店内のタブレット端末で注文できるようにしました。また、在庫のある店舗を検索することもできます。店舗とオンラインの両方をやる理由についてハーベル社長は、「客のニーズに合わせ、客に一番買いやすい環境を提供すること」と話します。
新たな試みも始めました。それは、ヤフーショッピングの生放送番組での商品紹介です。商品を紹介するのは、普段は客と接することのない買い付け担当のバイヤーたちです。30分間で8つの商品を紹介します。視聴者からのリクエストで、「もう一度説明したいと思います」と素早い対応も。
ハーベル社長は、「客中心にするためにいつも変化が必要で、去年の成功だけではなく、今後どうやって客に付加価値を提供できるか考えなければ」と話します。
この映像と記事は「ワールドビジネスサテライト」(11月14日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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