成熟したと思われる家電市場でいま、続々と新勢力が台頭しています。秋葉原で評判の店には、面白いけど役に立つ「レアモノ家電」なるものが。

20190115parasbusiness_01.jpg

秋葉原の電気街。ある店に入って見ると面白い家電製品が並んでいます。温風を送ってシャツを乾かし、アイロンなしでシワまで取れてしまう「アイロンいら〜ず」(7,980円・税込)という乾燥機。缶コーヒーやコンビニの紙コップ入り飲料を、USB電源であっためる家電(1,980円・税込)も。

20190115parasbusiness_02.jpg

店で一番の人気は、普通にコメを炊くだけで糖質が3割カットできる「糖質カット炊飯器」(2万9,800円・税込)です。普通の家電量販店では見かけない商品ばかりが並んでいますが、これらは「サンコー」という会社の商品です。

20190115parasbusiness_03.jpg

「サンコー」は「レアモノ家電」と名付けて次々に面白い家電を販売している注目の会社。元商社マンの山光博康さんが2003年に起業し、2017年度は年商13億円を誇ります。「(既存の家電は)機能がどんどん増え過ぎ値段も高くなっている」と考え「面白くて役に立つ」家電を作りたいと考えたのです。

全社員とアルバイトが毎週やらなければならないのが、商品企画を1つ出すこと。それを会議で検討し商品化する作業を続けてきました。

20190115parasbusiness_04.jpg

例えば「シャツについたシミをすぐに落としたい」といった意見から、超音波を使ったホチキスのような形の「ハンディ洗濯機」(7,980円・税込)が生まれ、「靴を洗う時間がない」との声に応えるためコンパクトな靴専用の洗濯機「靴洗いま専科」(1万2,800円・税込)が商品化されました。山光さんによると価格設定も大事だそうで「自腹で買うかどうか」で考えるそうです。

ヒット商品を連発する「サンコー」ですが、社員は25人しかいません。実は アイデアを考えた後は、中国のメーカーで設計から製造まで行い、早いものでは3カ月で商品化にこぎつけると言います。中国の協力企業でいま開発しているのは、わずか16分でご飯が炊ける小型の高速炊飯器。「職場でも炊きたてを食べたい」という声に応える商品だそうで、山光さんは衛生面などを厳しくチェックしていました。「"レアモノ"な切り口の家電は マーケットでも少ないのでチャンスがある」と山光さんは話します。

※この映像と記事は「未来世紀ジパング」(10月24日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

テレビ東京の経済報道番組を"早見"できる「パラビジネス 2分で経済を面白く」は毎日配信中。

(C)テレビ東京