かつてドーナツブームを巻き起こした「クリスピー・クリーム・ドーナツ」。最近は業績不振で店舗数も激減しています。新しい女性社長のもと、商品や店内を刷新して復活にかけます。
2006年、アメリカから上陸した「クリスピー・クリーム・ドーナツ」。東京・新宿に出来た1号店は行列をなし、全国で"ドーナツブーム"を巻き起こしました。しかし、今では客の姿がまばらな店舗も少なくありません。日本の消費者からは「甘さが強すぎる」という声も聞かれるようになり、店舗数はこの3年間だけで64店舗から約40店舗へと激減しています。
2017年4月に社長に就任したのは、経営コンサルタントとして百貨店や外食産業の立て直しをしてきた若月貴子さん。若月さんは、「クリスピー・クリーム・ドーナツ」復活のため、既存店のリニューアルや新商品開発を進めていました。以前の店舗は本国に合わせたアメリカンスタイルのインテリアが特徴でしたが、立地や客層に合わせた柔軟な店づくりに。渋谷店は若者やビジネスマンを狙った都市型のカフェスタイルにリニューアルしました。千葉県の住宅街にあるショッピングモールには、ファミリー向けにキッズスペースを併設する店舗を出店しました。
こうした改革が実を結び始め業績が上向いた頃、若月社長は復活の象徴として、もう一度地方都市への出店を決断します。その第1弾が、北海道千歳市にあるアウトレットモール「レラ」内への出店です。休日には1万人が訪れる人気スポットで、100店舗が軒を連ねる中、カフェは1店だけ。これは大きなチャンスです。
大地震の影響もほとんどなく、当初の予定通り2018年10月にオープン。開店30分前には平日にも関わらず、200人を超える大行列ができていました。客がこぞって注文したのは、北海道の出店に合わせて作ったクリスピー・クリーム初のご当地商品「北海道チーズケーキ」です。地元の食材を使ったドーナツを販売するのはこれが初めてです。
若月社長は「出店するエリアでお客様に愛してもらえるような商品・店、サービスを提供してブランドを作っていく」と話します。
※この映像と記事は「ガイアの夜明け」(10月30日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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