世界中で人気のサンドイッチの「サブウェイ」。全世界の店舗数は、あのマクドナルドを上回ります。ヘルシー感が売りで人気でしたが、日本での業績は近年赤字続きです。復活をかけ、肉を使った革新的な新商品で勝負に出ます。
サンドイッチの「サブウェイ」が日本に1号店を出店したのは1992年。野菜中心の具材による豊富なバリエーションや、トッピングによるカスタマイズなどで人気を博しました。しかし、近年の業績は3期連続の赤字で店舗の閉鎖も続いています。
ヘルシー感が大きな売りでしたが、最近では競合他社もヘルシーメニューを用意するようになり、野菜一辺倒ではアピールポイントになりにくくなりました。この不振を打開するべく、新商品の開発に着手しました。
開発担当の今井奈緒美さんは、かつて食肉業界で働いていた経歴の持ち主です。ある日、上司から、肉が売りの人気レストラン「格之進」とのコラボ商品を開発してほしいと言われます。そこで、これまでの「健康路線」を残したまま、「格之進」で人気のハンバーグを取り入れたメニューを作ることにしました。他社とタッグを組むコラボ商品はサブウェイにとっては初の試みです。
早速今井さんは新作サンドの試作に取りかかりました。「格之進」と同じ素材・製法で作ったハンバーグには、高級感を意識した濃厚なデミグラスソースを使うことに。しかし試食では、上司から「お好み焼きを食べているみたい」と厳しい評価。ソースの味が強すぎて、肉の味が引き立たないのです。新商品成功のカギとなるソースの風味を突きつめるべく、試作を繰り返していきます。
そしてついに、ハンバーグに合うソースが完成しました。醤油をベースに、刻んだ玉ねぎと大根、ゆず胡椒を加えたタレです。塩麴を使った「格之進」のハンバーグとの相性を考え、和風にしました。
10月上旬。都内のオーナーや店長たちを対象にした試食会が開かれました。参加した女性からは「さっぱりしているから女性でも1個丸ごとふつうに食べられそう」と好評価です。全国一斉発売が決定しました。価格は(890円・税込み)です。角田社長は「ここからお客様に楽しんで頂ける商品作りと店舗作りをして巻き返していきたい」と意気込みます。
※この映像と記事は「ガイアの夜明け」(10月30日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
テレビ東京の経済報道番組を"早見"できる「パラビジネス 2分で経済を面白く」は毎日配信中。
(C)テレビ東京
- 1