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瀧口:先日、社名が「FiNC Technologies」に変わりましたよね。これはどうしてTechnologiesを付けたんですか?

溝口:大きな目的はやはり私たちはテクノロジーの会社であるということを、社内にも社外にも強く印象付けたいというのが創業者としての私の考えです。世の中のこれまでの時代を振り返っても、社会に大きなインパクトを与えた出来事というのは、新しいテクノロジーの登場なんですね。インターネットを考えたら非常に分かりやすいと思います。それ以外でも私たちの生活を一変させたのはスマートフォンですし、最近話題のAIやブロックチェーンもそうですね。

こうしたテクノロジーが今まで解決できなかった社会の課題を解決してきた、人類をよりよくしてきたという背景があるので、私たちはその意味で今までなかなかアナログやリアルでは解決できなかった課題をテクノロジーで解決していこうという思いも込めて、FiNC Technologiesという社名にしたというのもあります。

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瀧口:今このタイミングで変えようと思ったのはなぜですか?

溝口:もともと2年前にアメリカの法人を作っていて、その社名がFiNC Technologiesだったんです。その中で私たちも最初はFiNCという会社を作って、テクノロジーを全面に押し出すタイミングを考えていたということはあります。

社名を変えるということについては、変えようと思ってから変えるまでの期間は大体半年くらいでしたが、手前味噌ですが数多くの支援者の支えもあり、ヘルスケアにおけるテクノロジーカンパニーとしては、私たちが名実ともに先頭にいるという自負があること。サービスも一定のテクノロジーを盛り込めるようなプロダクトになってきたこと。そして今回共同代表に新たに就任した南野の存在もあり、いろいろなタイミングが重なったことで満を持して社名を変更することにいたしました。

奥平:イメージとしてはUberも、Uber Technologiesじゃないですか。利用者から見ると配車アプリの会社だけど、裏側を見るとAI使ったり、ある種テクノロジーの会社ですよね。そういったイメージでしょうか。

溝口:そうですね。UberやSlackなどもまさにテクノロジーカンパニーで、社名にもテクノロジーズと付いていますね。私たちがお客様に対して発信するメッセージとしては、お客様にとってはテクノロジーは手段でしかなく目的にはなり得ないのですが、私たちは裏側でテクノロジーを使ってお客様の今まで解決できなかった課題を変えていく。改めて社内でも全員集めてそういったメッセージを届けました。

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奥平:今回の社名変更と今おっしゃった共同代表の方の就任、それから55億円の調達があったと思います。直感的にそんなたくさんのお金を何に使うんだろうと思ったんですが、あのアプリを作る限りでは55億円も必要ないですよね。その資金はどこに使っていこうと思っているんですか?

溝口:当然大きな資金なのでいろいろなところにアロケーションしようと考えているんですが、一番大きな使い道としてはやはりテクノロジーに投資することと、マーケティングに投資することの2点になります。

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溝口:前者に関してはこれまでも投資してきましたが、更に大きく投下していこうと思っています。マーケティングに関しては私たち今まで400万アプリケーションダウンロードを積み上げてきたんですが、来年末までに1000万ダウンロードを目指しています。

例を上げると皆さんレシピを検索する時に思い浮かべるのがクックパッドとか、クラシルなどのサービスを思い浮かべて、Googleで探そうとはされないと思うんですね。レストランの検索でも皆さんはGoogleで探すよりは食べログとかぐるなびとか探されたりする。

だけどフィットネスに関するものや健康管理に関するもの、例えば歩数、食事、睡眠、健康などもそうですし、フィットネス、ストレッチ、マッサージなど、皆さんが体を健康にするためのキーワードを思い浮かべた時に最初に想起する会社ってなかなかないと思うんです。そういったところで私たちが第一想起を獲得するような、そんな会社でありたいと思っていて、マーケティングに関しては積極的に投資しようと思っています。

奥平:テレビCMなども考えているんですか?

溝口:はい。CMもやろうと思っています。

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瀧口:テクノロジーを使われるとおっしゃったのは、具体的にはどういったテクノロジーを入れていくんでしょうか?

溝口:私たちが今一番力を入れているのはAI。その中でも特にディープラーニングに力を入れています。それ以外にブロックチェーンもヘルスケアと相性がいいと考えているので、ブロックチェーンに関しても投資をしています。

瀧口:どういうところがブロックチェーンとヘルスケア、相性がいいんでしょうか?

溝口:まずヘルスケアというのはとてもセンシティブなデータになりまして。これを私たちがしっかりと管理することが前提なんですが、やはり昨今だとセキュリティやハッキングなどいろんな問題がある中で、ブロックチェーンの技術における安全性や信頼度は私たちも注目していて、ブロックチェーン上にご自身がヘルス情報を預ける社会は来ると思っていて、私たちはその分野において実証実験をしたりいろいろなチャレンジをしています。