千葉・銚子市のローカル鉄道の駅で売られているスナック菓子が人気を集めています。その名前は「まずい棒」。銚子鉄道が企画し販売しているスナック菓子で、買い求めた客に聞くと「味はおいしい」と言っています。どうして、このようなネーミングにしたのでしょうか。

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銚子電鉄犬吠駅。構内の売店で人気を集めているのは、2018年8月に発売された「まずい棒」。どこかで見たことのあるお菓子です。15本入りで600円。

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購入者に話を聞くと「コーンポタージュ味でおいしい」という声が返ってきます。では何が「まずい」のでしょうか?

なんと、「まずい」は「まずい」でも銚子電鉄の経営状況が「まずい」のです。「まずい棒」は銚子電鉄が自ら企画し、地元の菓子メーカーに生産を依頼しています。パッケージをよーく見てみると、電車の車輪が炎になった「火の車」が。悲痛な現状を訴えていました。

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大正時代から走る銚子電鉄の鉄道事業は長年赤字続き。資金繰りのため様々な事業を行っており、成功したのが「ぬれ煎餅」の製造・販売。

1995年に発売して以来全国的な人気を得ており、現在では会社の総売り上げの7割を担っています。

そして、さらなる資金調達のため「まずい棒」が登場しました。そのユニークさから発売前にはすでにSNSで話題となっていたそうです。

銚子電鉄の竹本勝紀社長は「こういった商品を買いに多くの人に銚子に来てもらえるのは、地域経済にとってプラスだと自負している」と話します。

※この映像と記事は「ワールドビジネスサテライト」(10月12日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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