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瀧口:今一番成功が見込めそうなのは就活の部分ですか?

賢人:そうですね。私たちも最初に始めるにあたってこの領域を選んだのは、既存のビジネスモデルとして、いわゆる人材紹介や求人広告事業というのはもともとあるマーケットなので、非常にビジネスのお金のやり取りがしやすいということでした。

企業側から見て採用予算もちゃんとある。そういった条件で立ち上がりやすい領域というのは特に就職領域であるというところに目を付けて、課題の深さとビジネスとして今後成長が見込める軸になる。この2点で選んだということが大きいですね。

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――なぜJobRainbowのコンサルを?

沼田:私どもとしても今回初めての挑戦でしたので、きちんとノウハウを持った会社のコンサルを受けようということで頼りにさせていただきました。

――なぜLGBTの方の採用を?

沼田:我々の会社というのは世間では非常に先進性、世の中を変えていくというところを期待されていると思いますので、その一部として働く環境面をオープンに捉え、グローバリズムも世の中進んでいますが、その先頭を走っていくようなイメージで捉えていただければ幸いです。LGBTの方は非常に繊細な言葉を選ばれますし、ボキャブラリーも豊富なんですね。そういったところを期待して、まさに期待通りです。

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奥平:今、事業の採算という意味では、先行投資フェーズですか?

賢人:そうですね。6月にシードでの5000万円の資金調達をさせていただきまして、向こう1年間にわたって事業にどんどん投資をする形で事業を大きくしていくタイミングになります。

奥平:求人サイトの営業などが、主にお金を使っていく分野になるんでしょうか。

賢人:プラットフォームの開発コストと、まだまだLGBTというのが当事者側にも企業側にも採用という面では浸透していないと感じていますので、マーケティング予算にも投資していく考えです。

奥平:投資を受けたベンチャーキャピタルはもともとサイバーエージェントにいらっしゃった田島(聡一)さんのところ(ジェネシア・ベンチャーズ)ですよね。どういうピッチをされて資金を受けることになったんでしょうか。

瀧口:気になりますね(笑)。

賢人:(田島さんは)もともとベンチャー界でも有名な方で、間に紹介していただける経営者の方がいて、そこから繋がったのがきっかけです。我々としては就職領域を一本柱として事業のベースを作るというのは短中期的にはあったんですが、私たちが変えたいのは就職だけではなくて、LGBTのライフスタイルすべてを支えていくことをやっていきたい。

具体的には住宅面でLGBTの同性パートナーだと大家さんから実際に断られてしまうケースもありますし、結婚でも結婚式だけをやりたいという女性パートナーの方も拒否されてしまったり、ローンも同性パートナーだと組めない、トランスジェンダーの方はそもそも保険に入ることも難しいなど、いろいろなライフステージにおいて困難が伴います。

それを我々がワンプラットフォームでインフラとなるような生活を支えるサービス構想を考えていたところ、ジェネシア・ベンチャーズさんの「世界を変えるスタートアップを生み出していく」というところが合致しまして。この事業を通して国内だけじゃなくて海外も見据えて世界を変えていこう、ということで一緒にやらせていただくことになりました。

奥平:今のお話を伺っていまして住宅や金融、ウエディングなど、今後そういったところとも組んでいくようなイメージでしょうか?

賢人:まさに今後の調達の部分で、例えば資本業務提携や、そうではない形であっても大手企業や既存のプレイヤーと手を組んで、一緒に変えていくようなアプローチを急速に進めていく必要性を感じています。

奥平:内需系の企業にとっても新たな成長戦略になり得ますよね。その5%市場が実は身近なところに眠っていたという話ですので。

瀧口:そうですね。今、少子化でマーケットがどんどん縮小する中、違う角度からとらえると。

奥平:ウエディング産業も大変なことになっているわけで、そこで新たな需要があればいいですね。個別具体的な企業名が浮かびますけど(笑)、もうすでにお話はされているんですか?

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賢人:はい。いくつかの企業様とはそういったお話はさせていただいていて、実際に私たちがコンサルティングとして入る企業の中にも、やはり数万人から10万人規模の従業員がいる会社もありますので、まずフレンドリーになりましょうとアプローチしているというタイミングです。