瀧口:なるほど。そのブロックチェーンの内容と言うのは実際に目で見たりすることができるんですか?

原:わかりやすく可視化すると言う意味ではbitFlyerさんが提供しているサイトがあります。

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瀧口:箱みたいなものが並んでいますね。

奥平:これがまさに10分のブロックと言うことですか。

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原:どんどん取引が上から落ちてきます。箱を押すと履歴も見ることができます。下にスクロールしていくと取引の内容が見られます。

奥平:ビットコインを購入したり売却したりするとここに出てくるわけですか。

原:どちらかと言うと購入と言うよりは送金ですね。

瀧口:なるほど。こういうイメージですね。

奥平:これは誰でも見られるんですか?

原:このサイトに行けば誰でも見ることができます。

瀧口:続いて伺っていきたい質問は3つ目の『「マイニング」とは?』。このマイニングという言葉よく聞きますけど、どういう意味なんでしょうか。

原:マイニングは日本語で言うと採掘するという意味です。

奥平:鉱山で鉱物を掘ることですね。

原:先ほど申し上げたように10分間に1回ビットコインは対価として生まれていくわけです。よくビットコインは採掘できる量が決まっているものとして、金に例えられることが多いので、その10分間に1回の計算競争をすることをマイニングすると言い、それに参加している人のことをマイナーと呼びます。

奥平:10分間に1つあの箱ができると言うことですよね。その箱を作るために計算をしているという理解で良いでしょうか。

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原:一言で言うと無駄な計算をしているんです。非常に難易度が高く、時間がかかる計算を10分間に1回している。昔は皆さんの持っているパソコンで普通に計算することができていたんですけど、今やその規模では対応できない計算量が必要になってきています。

奥平:計算とはすなわち箱を作るための手続きだと。

原:勝者を作るための手続きになります。

瀧口:そのマイニングの速さスピードで勝った人がビットコインをもらえると。

原:はい。以前は25ビットコインもらえたんですけど、半減期というのがあって今は12.5ビットコイン。また時期が来たら半分になります。対価はどんどん下がっていきます。

奥平:そして最後の質問です。『トークンとは何?』トークンと言う言葉をよく聞きますが。

奥平:香港やシンガポールの地下鉄に乗るときのコインはトークンでしたね。

原:そうですね。ゲームセンターのメダルもトークンと言います。基本的にはサービスを利用するチケットのようなもの。それをトークンといいます。

例えば先日私中国に行ってきたんですが、中国の会社はトークンをどんどん発行しているんです。トークンをもらった人がそれを使ってサービスを使うだけではなくて、トークンを仮想通貨で買って手に入れる。そのトークンが仮想通貨の取引のような形で上場されると値段がついていきます。

よくそのトークンの話をするとICO(Initial Coin Offering)と言う言葉が出てくるんですが。

奥平:株の資金調達するのがIPO(Initial Public Offering)ですね。

原:そのトークン版がICOです。資金調達の手段として注目されがちなんですが、もともとそういうことではなくて流通性の低いものをトークン化してそれをトークンを買うことで流通していく世界のことをトークンエコノミーと言います。おそらく平野さんのブロックチェーン推進協会もこの取り組みをやられていると思いますが、平野さんいかがですか?

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平野:ブロックチェーン推進協会も当初からトークンエコノミーには注目していまして、9月からトークンを専用で扱うトークンエコノミー部会と言うものを発足させました。仮想通貨は通貨なのでわかりやすいのですが、トークンエコノミーとは世の中の人が価値を感じるいろいろなものをデジタル化して、流通できないものを流通させようという試みであり、経済のことを指します。

トークンエコノミー部会第1回では人の働く時間をトークン化し、例えば今よく言われている副業ですね。複数の場所で働いた時間にトークンを流通することによってより透明化が高く、改ざんのできない働く時間を融通できるという実証実験を発表したりしています。

瀧口:働く時間がトークンになるというのは副業した時にここで働いていたと言う時間の情報を改ざんできないようにということなんですか?

平野:自分の時間をトークン化することによって、それが例えば1日24トークンか、もしくはもう少し小さい単位でいいんですけど、その限られた時間をあるところに渡して、それが古い話で言うとタイムカードみたいな役割をします。それをベースにA社とB社の両方からきちんとその仕事をしているということがわかるということですね。しかもそれを価値として認めることができるというわけです。