日本にソフトクリームを持ち込んだ「日世」。ソフトクリームのことなら何でもお任せ。手がけたご当地ソフトは800種類。シェア5割を占める強さの秘密とは?

東京・浅草にある明治35年創業の和菓子の老舗「舟和」。名物はサツマイモの甘さを閉じ込めた「芋ようかん」です。ここでは「芋ようかん」味のソフトクリームも販売しています。今、こうした老舗が看板商品の味をソフトクリームにして、あちこちで人気を博しているのです。

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ソフトクリーム作りに欠かせないのが、クリームが出てくるフリーザーです。「舟和」で使われているのは「日世(にっせい)」という会社が作ったものです。芋ようかんソフトの原料は、ようかんに使うサツマイモをペースト状にしたものと、ソフトクリームの原液となる「ミックス」という商品。実はこのミックスも、さらにはソフトクリームを乗せるコーンも「日世」が作っているのです。。

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商業施設や道の駅、コンビニなど国内で年間5億個が消費されるソフトクリーム。そのトップメーカーが「日世」です。「日世」の強みは、細かい要望に応えられるミックスにあります。主な原料は牛乳や脱脂粉乳、砂糖など5種類。取引先は作りたい味に合わせて味や濃さを細かく選択できます。年間でソフトクリーム2億5,000万個分にのぼるミックスを出荷し、シェアは5割。取引先は2万社以上で、2017年の売り上げは464億円(連結)に達しました。

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「日世」の始まりは、戦後に起こされた貿易会社でした。アメリカで人気のソフトクリームを日本で売れないかと、フリーザーとコーンを輸入し、大阪の百貨店で販売してみたところ大好評。瞬く間に全国に広まり、ブームを起こしました。さらに、1970年に開催された大阪万博では、自社生産したフリーザー110台を設置。ソフトクリームを舐めながらパビリオンを巡る人が続出し、それまでは見られなかった食べ歩きというスタイルを定着させました。

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ところ変わって、中国では今ソフトクリームブームの真っただ中。「日世」は 2017年11月に現地工場を立ち上げました。「日本の高品質ソフトクリームを、中国の消費者に食べてもらうことが基本戦略」と「日世」を率いる岡山社長は語ります。中国人の好みに合わせた味も研究し、岡山社長も現地スタッフにまじり、試食を繰り返してきました。中国のドリアンブームを受け、なんと作ったのはドリアンソフトクリーム。中国での売り上げは130億円に達し、新たなソフトクリーム文化を根付かせようとしています。

※この映像と記事は「カンブリア宮殿」(9月6日放送)の内容を配信用に再構成したものです。

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