菅木:小池さんに聞きたいのですが、アメリカの場合は実験ではなくて政府がお金を出して現実的にも進めていると聞きましたが、どうですか?

小池:そうですね。アメリカは公共の橋が大体60万(基)、鉄道の橋が10万(基)ちょっとありまして、それを2年おきに検査しなくてはいけないんですよ。今ちょうど菅木さんがおっしゃったように、検査のグレードが何種類かありまして、一番厳しい検査はオンハンドと言われています。手の触れられる位置で検査しなさいと。これはちょうどまさに菅木さんがやっていらっしゃる接触型だったらできるわけです。今各州政府がどんどん実験をしていて、ノースカロライナ州だとこれから2ヶ月間、集中的にベンダーを集めて実験をどんどんやっていきます。

オンハンドということは、今は(検査をするのは)人でないとだめだということですが、オンハンドでなくてもいいよ、ちゃんとドローンでできますよ、という規制の緩和をするためのデータがどんどん出始めている。それを中心にしてその検査方法の基準が変われば、どんどんドローンを導入できるわけです。潜在需要としても大きいですし。あとは送電線の検査も非常に活発に動いていますが、目視外でやらなくてはいけないのでドローン管制システムがないとうまく動かないと。

瀧口:目視外というのは見えない所にドローンを飛ばすということですか?

小池:そうなんですよ。結構送電線の検査というのは難しいのですが、今はヘリコプターを使っていて、ヘリコプターだと1時間飛ばすのにアメリカでも20万円ぐらいかかるんです。それもドローンに変えられれば、多分値段的には1/10以下でできる。だから、設備投資をやりたいと。

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小池:今インプレス総合研究所が日本国内のドローンビジネスの市場規模を出していまして、それによると日本全体でサービス部分では大体360億円ぐらいという数字になっています。多分360億円ぐらいだったら、今あるアメリカの電力会社のサービスの規模くらいですね。アメリカの1業種分が日本全体という感覚です。非常に今(アメリカでは)お金が動いていますね。

奥平:その結果が、先ほど見せていただいた、プレイヤーが非常にたくさん集まっているマップということですね。すごい企業数ですね。

瀧口:(アメリカは)とてもプレイヤーが多いですよね。この中でインフラ検査のドローンで伸びている会社はどの会社でしょうか?

小池:真ん中の運行代理の部分にありますが、Sky-Futuresという会社がありますね。それからHAZON solutions、その辺りがやはり強いですね。HAZON solutionsはあまりソフトウェアまで手を出していないのですが、Sky-Futuresさんは機体で撮ったデータをAIを使って自動的にチェックするところまでのトータルソリューションをやっています。素晴らしい会社です。

一度僕も機体の売り込みをさせてもらったことがありますが、(Sky-Futuresは)ちゃんと社内に実験設備を持っているんです。約160項目の検査項目があり、持ち込まれたドローンを全部検査項目に合わせてチェックして、それに合格しないものは使わないというくらい、厳しいシステムを組んでいます。非常にしっかりしています。ここは石油リグや送電線という形で数億円単位の年間契約で動くものをたくさん持っています。