日本のドローン元年と言われたのが2015年。それから3年が経ち、世界のドローンの研究開発、製造で日本をリードするプロドローン副社長の菅木紀代一さんと、米シリコンバレー在住でドローンやITビジネスのコンサルタントを手掛ける小池良次さんをゲストに迎え、世界のドローン最新事情を紹介する。
瀧口:こんにちは。日経CNBCキャスターの瀧口友里奈です。そして、私と共に司会進行していただくのは、日本経済新聞編集委員の奥平和行さんです。奥平さん、よろしくお願いします。
奥平:よろしくお願いします。
瀧口:この番組はこちらの日経産業新聞、日経電子版と連動して、革新的なテクノロジーや今後成長が見込まれるスタートアップ企業に迫る「日経TechLiveX」です。Paraviのオリジナルコンテンツとしてお届けしています。
さて、早速今回のテーマですが「ドローン最前線!空の風景はどう変わる?」と題してお届けしていきます。
奥平:ドローンですが、3年前の2015年の状況って覚えていますか?
瀧口:2015年!全然覚えていないですね。
奥平:実はこの年いくつかドローン業界で動きがありました。一つはネガティブな話で申し訳ないのですが、首相官邸にドローンが落ちたという話があって。それと時を同じくしてドローン関連のルールの整備が進んだ年だったんです。それから3年経って状況は大きく変わっていますので、ぜひ直近の情報をアップデートしたいと思っております。
瀧口:それではゲストをご紹介していきます。ドローンの研究開発、製造で日本をリードする株式会社プロドローン副社長の菅木紀代一さんです。菅木さん、どうぞよろしくお願いします。
菅木:よろしくお願いします。
奥平:菅木さんはこれまでドローン歴35年、100機以上を設計してきたと伺っておりますが、長いキャリアをお持ちで。
菅木:元々はラジコンの競技用ヘリコプターを設計していました。
奥平:今日はその辺りの歴史を含めてよろしくお願いします。
瀧口:そしてゲストをもう一方ご紹介します。アメリカのシリコンバレーからご出演いただきます。ドローンやITビジネスのコンサルタント、小池良次さんです。小池さんはこの番組には2度目のご出演になります。小池さんよろしくお願いします。
小池:よろしくお願いします。
奥平:9月にラスベガスでしたっけ?インタードローンという展示会が開かれたのは。
小池:そうですね。
奥平:(インタードローンの)取材をされたということなので、ぜひその辺りを詳しくお伺いしたいと思います。
瀧口:それではまず菅木さんからお話を伺っていきたいと思いますが、先ほど元々ラジコンを研究されていたというお話がありましたが、ドローンというのはラジコンとはまったく別の物なのでしょうか?
菅木:ドローンというのはいわゆるニックネームのような言葉ですが、我々の認識としては空を飛ぶものとしては無人航空機というカテゴリーですね。ドローンとなると車も潜水艦も含まれるという認識を持っています。
空を飛ぶもの限定でお話をしますと、空を飛ばすにはいわゆるドローンといわれているものみたいに、GPSや機体の中に置かれたコンピュータを使ってあらかじめプログラムによって飛んで行くものと、電波(ラジオ)を使ってコントロールする、つまりラジオコントロールというものになるので、ラジコンもドローンの中に入るということになります。
瀧口:では無人であればドローンということでしょうか。
奥平:無人飛行機ということが(ドローンの)一つの共通項と。
菅木:そうですね。お約束事と(なっています)。