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瀧口:ではそのイスラエルと日本の連携について見ていきたいと思いますが、キーワードはこちらです。『「0から1」と「1から100」』という、まさに今お話しいただいたことかもしれませんね。「0から1」を作るイスラエルに対して、「1から100」のパーフェクトを目指す日本といった、そういった像が見えるのでしょうか。

奥平:そういった解釈で良いでしょうか?

ラモト:はい。

瀧口:日本とイスラエルの連携を進めているプレイヤーたちにお話を伺ってきました。ここでまたイスラエルで取材したVTRをご覧いただきましょう。

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瀧口:イスラエルの医薬品ベンチャー、ニューロダーム。パーキンソン病に関する画期的な新薬を開発しています。去年4月、このニューロダームを日本の田辺三菱製薬が買収しました。イスラエルとの連携について担当者は。

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一色:コンパクトにいろいろなものが近くにあって、皆さん親密にまとまっているというところがあるので、これから日本の医療、製薬会社も医療とデバイス機器の組み合わせということでやっていくにあたっては、イスラエルというのは非常に良い立地にあると思います。ですので今の製品を進めていくのは確かなんですけど、次というところではテックとの融合、データとの融合、センサーとの融合という切り口で何か新しいものを考えられたらと思います。

ここ(イスラエル)はアイデアを出していき、0から1を生み出して、それを先に進めていくのは日本側、親会社側でやっていけばいいと思っています。イスラエルという場所ではやはり新しいものをどれだけ面白く作っていくのか。そこが強みを一番発揮できるところかと思います。

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瀧口:こちらはイスラエルの半導体メーカー、アルティア。2016年に日本のソニーが買収しました。高性能、低消費電力、低コストのチップを開発しています。

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メラメド:イスラエル人と日本人は実に異なり、文化が全く違います。そのギャップを埋めてお互いの強みを持ち寄ることで、我々はソニーと上手くやっています。イスラエル人は革新的なものを創造するのに優れ、動きも速いです。日本人はそれに加えてプロセスや品質面でフォローするのに長けています。

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松岡:イスラエルのこちらの皆さんがとにかく今やられている流れ、そこをとにかく無理に変えようとはしないで、リスペクトして彼らのやっていることを伸ばす。それを我々日本側からどういう風にサポートできるかということがキーだと思います。

やはりイスラエルのアグレッシブさとチャレンジを伸ばせるような形でやっていくということがとても重要だと思いますし、逆にソニーもその辺りチャレンジしていく会社ですので、いろいろな面でベクトルが合ってる部分もあります。お客様から見て一つの会社と見えることが重要だと思いますので、アルティア、ソニーが一つになっていると見えるような形にしていきたいと思っています。

奥平:なるほど。今VTRの途中でアルティアのメラメドさんが「日本とイスラエルは全く違う」と言っておられたところで(ラモトさんは)笑っていらっしゃいましたけど、やはりコンサルタントとして橋渡しされていると違いを感じられますか?

ラモト:そうですね。よく感じていますね。文化の違いもビジネスの違いもありますね。本当に(日本とイスラエルは)上手く組み合わせれば価値が出るという状況なのに、コミュニケーションの問題もあるし、スピードの違いの問題もあって、それをお互いに上手く説明するのが非常に大切ですね。コミュニケーションが一番大切だと思います。

瀧口:コミュニケーションのどういった部分がイスラエルと日本で違いますか?

ラモト:イスラエル人は非常に直接的に意見を言います。スピードも関わってきますが、できるのかできないのか、というのを最初から知りたいですね。

瀧口:そうなんですね。

ラモト:(イスラエル人は)最初から把握したいのですが、日本人はあまりそれを言わないケースが多いです。どういう方向に進めば、と言うのも時間が少しかかります。