日経電子版、日経産業新聞と連動してイノベーティブな技術やベンチャーを深掘りする、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」オリジナル番組の「日経TechLiveX」。PlusParaviでもテキストコンテンツとしてお届けする。
人気店の長蛇の列。お客は苦痛だし、店の従業員の負担も大きい。そんな悩みを解消するのが、モバイル端末での事前注文・決済サービスだ。Showcase Gigは東芝テックと組んでシステムを進化させ、飲食店への展開に弾みをつけた。代表取締役の新田剛史さんがブレークスルーの背景を語る。
瀧口:こんにちは。日経産業新聞、日経電子版と連動して、革新的なテクノロジーや今後成長が見込まれるスタートアップ企業に迫る「日経TechLiveX」です。こちらはParaviのオリジナルコンテンツとしてお届けしています。日経CNBCキャスターの瀧口友里奈です。そして、私と共に司会進行を務めていただくのは日本経済新聞編集委員の奥平和行さんです。奥平さん、よろしくお願いします。
奥平:よろしくお願いします。
瀧口:さて、今回のテーマは何でしょうか。
奥平:今回は行列です。
瀧口:行列ですか。
奥平:「行列ができる○○」とよく言いますよね。瀧口さんは行列に並びたいタイプですか?
瀧口:興味はありますが、並ぶのは大変そうだと思いますね。
奥平:私も基本的には行列は嫌いで避けるタイプですが、それを解決しようというお話が今日のテーマです。
瀧口:ということで、今回のテーマは『注文、決済・・・お店の人手不足、デジタルで解決』です。では今回のゲストをご紹介しましょう。Showcase Gigの代表取締役、新田剛史さんです。新田さん、よろしくお願いします。
新田:よろしくお願いします。
奥平:新田さん、話題の行列についてどう解決すればいいのか。その方法についてお伺いしたいと思います。
新田:一つのソリューションとして、私たちの提供するモバイルオーダーシステム「O:der(オーダー)」がその解になるかと思います。
瀧口:では早速ですが、新田さんのプロフィールをご紹介させていただきます。
新田さんは1978年生まれです。東京ガールズコレクションのプロデューサーを経て、株式会社ミクシィに入社。新サービス開発の責任者を務めました。2012年、株式会社Showcase Gigを設立。日本初のモバイルオーダーサービス" O:der"を開発、そして特許を取得されました。
奥平:新田さん、まず「O:der」について、ご存知ない方にどういうものか説明していただいてもよろしいでしょうか。
新田:基本的には飲食店などで来店前に注文、予約決済をすませておくことで、待たずにキャッシュレスで受け取りができるサービスになります。こちらが実際のアプリの画面ですね。
新田:こういったサラダ屋さんやハンバーガー屋さんなど、いくつかの店舗があります。実際の注文方法としては、今コーヒーショップを選びましたが、例えばハンドドリップは時間もかかりますので、事前にこちらで注文をしておくと、でき上がりが5分後と表示されます。
奥平:(商品が)できる時間も分かるんですか。
新田:そうですね。お店の注文状況に応じて目安の時間が変わります。こちらでサイズを選んでカートに追加して、注文へすすむというところを選びます。今カートに(コーヒーが)3つ入っている状態ですが(笑)。
奥平:そんなに飲めない(笑)。
新田:実際はこちらで購入確定ということになります。事前に(アプリに)クレジットカードを登録しておくと、ここから引き落としができます。今確定してしまうと実際にお店に(注文が)入ってしまいますので、今回はここで留めておきます。
瀧口:これで並ぶ必要がなくなるということなんですね。これはお店側にはどういったメリットがあるんですか?
新田:事前に注文を受けることで、お店側は事前に作って準備しておくということができて、キッチンオペレーションがスムーズになるということ。また、決済まで事前にすますことができると、レジのオペレーションが必要なくなり、全体としてスムーズなサービスが可能になり、回転率が上がります。その分、昼の混雑時などは売上も上がってくるというサービスになります。