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<5Gの主役はスマホじゃない?>

それでは早速ですが、今回もキーワードに沿って進めていきたいと思います。まずはこちら、「5Gの主役はスマホじゃない?」というテーマなのですが、奥平さん、5G通信の魅力というのはどういうところなんですか?

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奥平:簡単に説明すると、三つ特徴があります。一つは高速大容量。もう一つは低遅延。遅れですね。当然、電波を通ってくるので遅れがあるのですが、それが極端に短くなると。

奥平:もう一個は多数端末接続。一つの基地局で、たくさんの端末がつながるようになると。ものによっては10倍、100倍、1000倍といろんな数字が出てるんですけど、けた違いに速くなる。けた違いに遅れが少なくなる、という話なんですね。

瀧口:という5G時代なんですが、これまでの3G、4Gではモバイル通信の主役はスマホだったということですけれど、今後の5G時代は主役が何になっていくのか、そのあたりを伺っていきたいと思います。

奥平:小池さん、これからの主役はスマホじゃないと言ってるんですが、そんな話になるんですか?本当に。

小池:なっています。5Gの一番大きな違いというのは、今まで人のためだったネットワークが、機械のためのネットワークに変わる、と。人のためのネットワークのトラフィックというのは、機械のトラフィックの一部に集約されてしまうと。そういうネットワークコンセプトです。間違ってはいないと思います。

瀧口:小林さん、総務省が旗を振って推進している5Gですけど、現在どんな成果が上がっているか教えていただけますか。

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小林:先ほども映像が出てましたけれど、いろんな事業者さんに実験を始めていただいています。我々自身も、日本全国で6か所、予算を使って実験をやっています。研究されていたものを社会実装して、本当にものが動くかということと、もう一つ、多くのプレイヤーに5G参加していただくということが結構重要で。ちょうど今、実験映像が出ていますが、これは遠隔診療です。ここの注目ポイントは、左上の画像の様子なんですね。ここで傷口をカメラで撮って、遠隔地に映像を送ってるんですが、全然この映像の明るさが違います。

奥平:こちらは、はるかに鮮明ですね。

小林:はるかに鮮明ですよね。これは8Kカメラで撮っていて、肉眼で捉えることのできる限界の映像を送ることができるんですが、これがまさに低遅延で送られますので、非常に高精細で、遅れもなく見られると。それを見ながら、お医者さんもここからリアルタイムでアドバイスを送るということをやってます。日本の場合、離島も結構多いですから、過疎地・離島の課題解決がここでできるんじゃないか、ということもありますね。

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瀧口:遠隔医療がより鮮明な映像で対応できるようになると。そして、こちらは何でしょう?

小林:これは、私自身が操縦しています。

瀧口:これ、小林さんなんですね。

小林:そうなんです。こちらは東京都心部にある操縦席から、郊外にあるショベルカーを動かすというものなんですが、これもまさに8Kの映像。ここと通信でつながっていて、5Gで送られると。リアルタイムの映像が遅れずにやってくるので、ここで操作したものもほとんど誤差なく動きます。どれぐらい低遅延かというと、1000分の1秒なんですよ。

瀧口:1000分の1秒!

小林:ほぼずれがなく動くので、操作に違和感ないですよね。

奥平:ゆくゆくは、東京の自宅にいながら、オーストラリアの鉱山の建設機械をリモートで動かすということができるようになると。

小林:まさにそういうことができると思っていまして。それがこの、日本の将来の社会課題を解決することにつながると思っています。まさに人手不足の中で、工事現場の職人さんが足りない。であれば、オフィスに行けば、日本全国の工事現場で仕事ができるというふうになると。

奥平:家から道を掘れると(笑)。

小林:そうです。午前中は横浜の工事をやって、午後は北海道の工事をやるということもできちゃう。

奥平:その合間に、お母さんの介護をしたりとか。

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小林:おうちでできればなお良いですね。これはロボットをリアルタイムで動かすという実験で、隣で動いている人と連動して動くロボットなんです。どういうことを想定しているかというと、工場や災害現場など、人が入って行けない場所で作業ができるんじゃないかと、まさに低遅延だからこそできることだと。