奥平:津坂さんは、料金問題をどうご覧になってますか?

津坂:まずこの料金なんですけれど、見方がいろいろあると思うんです。結論から言うと、品質なども全部ひっくるめて考えると、たぶん日本の携帯電話の料金って、一番安いと思うんですね。例えば、ニューヨーク、ロンドン、パリなどが出ていましたが、まだまだ携帯電話のネットワークが整備されていなくて、非常に通信速度の遅い、ストレスを感じるような環境であの値段を取っていると。逆に、日本に勝るようなネットワークの品質ってないと思うんですよね。それはキャリアが非常に努力をして、世界で一番速いネットワークを4Gで実現しているというのが現状だと思うので、日本の携帯電話はかなりお得な水準にあると思うんですよね。もうひとつ僕が疑問なのは、小林さんのいる前でこういう言い方も何なのですが、携帯電話ってどんどん安くしていくと、総務省が管轄している産業の、産業規模がどんどん縮小していくという矛盾が起きるんじゃないかと思うんです。その点は、どういうふうに整理されているんですか?

小林:それはもう、津坂さんに感謝しなきゃいけないなと思っていまして。

奧平:あははは(笑)。

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小林:今、いかに日本の携帯電話のネットワーク環境が素晴らしいかという話をしていただいて、私も本当にそこが重要だと思っています。これだけの安定したネットワークで、事故もなく通信ができる環境というのは、本当に日本ならではなんですね。これは海外に行かれると、非常に感じるところだと思うんです。その点はぜひ知っていただいて、その中でいかに利便性を高めていくかということがとても重要です。そういう意味で誤解がないように言いますと、総務省ではどんどん安くしてほしいと思っているわけではなく、むしろご紹介いただいたように値段はそこそこ中ぐらいで、かつこれぐらいネットワークがいいというのは、まさに事業者さんと行政とで、ネットワークを大事にしていこうということを基に進めてきたので、現在こういう状況にあるということです。

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瀧口:ではここで、改めて携帯電話のシェアを見ていきたいと思います。NTTドコモ39%、KDDIグループ27%、ソフトバンクグループ23%、そしてMVNO(仮想移動体通信事業者)は1割という結果になっているんですね。

奧平:ずいぶん増えましたね、MVNOの1割というのは。

小林:そうですね。これはかなりいい成績というか、いい伸び方をしているんじゃないかと思っています。