<和製「メドテック」の競争力>

奥平:お二人とも同じエリアで起業されて、特に原さんはスタンフォードに留学されていたので、私もそこに少し駐在していた経験で申し上げると、医学部とそれ以外の学部がすごく近くて。医療系の起業も盛んで、それを医療機器メーカーが買収したりというサイクルがあり、世界的な起業の競争があると思うんですけれども、お二人のサービスに関して、国際的な競争力についてはどういう風に感じられますか?

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原:国際的な競争力という意味でいうと、先ほどの、いろんな医療データを学習させて活用するという視点で考えたときに、医療従事者が持っている暗黙知とか職人芸と呼ばれているようなものが、もうちょっと形式化して他のところにも広がっていく可能性があるのではないのかと。例えば、オンライン診療で医者と患者がやり取りをしていて、熟練したスキルを持った医療従事者であれば、きちんと情報を引き出して適切な治療の指導をし、ちゃんとその治療ができますと。スキルがなかったり経験が浅い方がそうした対応ができなかったときに、やり方を学習させて、どんな患者さんにも同じように治療を届けることができると。そういうことができてくると、医療の質というものも底上げしていくことができるんだろうなと。そこの医療従事者が持っているスキルというものは、日本において高いスキルを持っているような領域もあるので、そういうものを発掘して広げていくことができればと、そういうことを思っています。

奥平:杉田さんはいかがですか?杉田さんの会社は、アメリカのベンチャーキャピタルから出資を受けているんですよね?

杉田:はい。

奥平:当然、海外ということを意識されると思うんですけれども。海外の投資家からは、どう見えているのでしょう?

杉田:正直、我々のようなサービスは、アメリカではかなり一般的なサービスなんですね。実際、保険会社さんがよい病院を抱えていて、よい病院に患者さんを誘導する。

奥平:そもそも、自由に病院に行けなかったりしますよね。加入している保険会社によって。

杉田:制限されていて、それによって保険会社も経営を効率的にしている。そういう点で、日本にないのはおかしいよね、と。それをやったらみんなのためだよね、というところで投資をしていただいているので。国際的という意味でいうと、我々が注目しているのはメディカルツーリズムですね。中国やインドなどの会社から多くご連絡を受けて、日本で治療を受けたいという患者さんを、日本の医療機関にご案内できないかと。日本の医療の逆輸出みたいなところの手助けができるかなと。インバウンド的なところですね。

奥平:将来的には、そういう展開もあり得ると。

杉田:あり得るなと思っていますね。

奥平:英語で相談を受けたり、中国語で情報を出したりですとか、そういったこともいずれ、将来的なステップとしては入ってくると。

杉田:今も、中国語でのお問い合わせを一定数いただいおりてまして。ただ、弊社の誰も中国語を読むことができないので(笑)。

奥平:じゃあ、中国語ができる人、募集中ですね(笑)。